生まれて初めてできた

今日は、チャレンジ3015を配布する。

手にした冊子を見ただけで、
「はやくやりたい」
「ぼく、これならできるよ」
「わたし、ブリッジできるよ」
「今年もバッチをもらうよ」
と俄然はりきるのが、
この年代にだけ現れる純粋な持ち味。

大した動機付けや目標設定の場も準備せず、
だた冊子を「配布」するだけのことで、
その代わりにしようとしていた担任の姿勢は
大いに反省しなければならないが、
それでも、
冊子が「配布」されたというたったそれだけのことを
これからの運動に対する絶好の「契機」としていく
ことができるみんなだった。

さっそく、外に出てポイントを集めた。
ジャングルジム○点、
登り棒○点、
おにごっこ○点。。。。

そんなみんなと言葉を交わしつつ、
ふと、鉄棒に取り組む数名の子たちの場所に立ち寄った。
さかあがりに挑戦中だった。
あともう少しでできそうなところまできていた。
見ると、自分のハチマキをはずして背中にまわし、
その両端を両手でもって、そのまま鉄棒を握っていた。
(おもしろい工夫をしているなあ)
と思って見ていると、突然、目の前で、
(えいっ)(ぐるん)
「あ、できた!生まれて初めてできた!」
その場にいた仲間みんなで祝福した。

今日のチャレンジ3015の配布によって、
みんなは3015点を目標にして歩み出した。
子供たちは、日々、得点を重ねていくだろうが、
その得点の中の何点かには、
点数に換えがたい得点もあるのだということにも
思いを馳せられるようでありたいと思った。

連絡
宿題  :日記(21〜30)
     漢字の学習
持ち物 :習字道具(必ず)
お知らせ:チャレンジ3015を配布しました。
     2年間使用しますので、保管してください。

追記
ただ「配布」するだけで子供の追究動機を生むだけの魅力が
チャレンジ3015にはあるということでもある。
この編集に携わった方々の熱意にただただ感服するものである。…
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大声援

がんばれ〜
もう少し〜
フレーフレー3番!

教室が、大声援で包まれた。
一体、この声援の先には何があったのか。

それは、一本の風車だった。

これまで風車の力比べに
夢中になって取り組んできた子供たち。
羽が中心に集まっている風車(1番)と
羽を中間に移動させた風車(2番)と
羽が中心から離れたところにある風車(3番)と
どれが一番力持ちなのかが、
子供たちの最も気がかりなことだった。

子供たちは、これまで
各自の手作り風車で実験と記録を重ねてきた。
最初は、
クルクルとよく回るように見える1番の風車が力持ちだろうと考えた。
ところが、その予想と反する事実が、
やがて、子供たちの心をとらえ始めていった。
なんと、
回りにくそうに見える3番の風車がぐいぐいとおもりを巻き上げていくのである。
子供たちの実験では、
どうやら3番が一番力持ちらしい、
というところまで分かりかけていた。

あるグループは110gまで持ち上がったという。
あるグループは280gまで持ち上がったという。
あるグループは500gまで持ち上がったという。

子供たちは、互いの結果を見比べて、
どれが本当の力なのか、真実を確かめたくなっていた。

そこで、教室に1つの風車をセットし、
少し離れたところに扇風機をセットし、
電子上皿天秤とおもり(小石)をセットし、
黒板には記録を書き込んでいく表をセットし、
科学的に事実と向き合い、
科学的に事実を整理していくことにした。

最初に登場したのは1番の風車。
記録90gで、風車の動きが止まった。

続いて登場したのは2番の風車。
記録120gで、風車の動きが止まった。

最後に登場したのは3番の風車。
みんなの期待が一気に高まる。
120gは、軽々と持ち上げた。
130gでも、羽の回転は止まることはなかった。
140gになっても、風車はおもりを何とか持ち上げた。
150g、160g。。。。

1番も2番も3番も、
どれも同じ風の強さを受けている風車であるはずなのに、
そこから生まれる力には、こんなにも違いがあるなんて。

子供たちはカードにこう書いた。
速く回るけど、力がない1番の風車。
遅く回るけど、力がある3番の風車。

がんばれ〜
もう少し〜
フレーフレー3番!

教室が、大声援で包まれた。
この声援の先にあったのは、一本の自作風車だった。
40人の視線が集中していたのは、風車のもつ見えない力だった。
心の辞書に刻まれたのは、エネルギーという新たな概念だった。

連絡
宿題  :日記(11~20)
     算数プリント
     漢字ミニテストの勉強
持ち物 :
お知らせ:…
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顔に書いてある

3の1なかよしカップ。
今日の種目はリレー。
すでにリレー対戦は終えているものと思うところだが、
「3の1なかよしカップ」として行うのは、
意外にも初めて。

リレー対戦の1回戦。
結果は、青黄赤白。

リレー対戦の2回戦。
結果は、赤青黄白。

熱戦を終えたみんなが集合した。
はあ、はあと息を整えながら、
しばらく、リレー談義が続いた。

と、その中でこんな会話が交わされた。
「やったね、赤団」
「1位、おめでとう」
「よかったね」

このことがどんな意味を持つのかがわかるのは、
きっと、3の1の40人だけだろう。

担任も思わずうれしくなって、赤団の子に確かめる。
「今の友達の言葉、聞いた?」
「ねえ、今の気持ち、どう?」

赤団の子「。。。。。。。。。。。。」(ニヤニヤ)
赤団の子「。。。。。。。。。。。。」(にや〜にや〜)
赤団の子「。。。。。。。。。。。。」(にやりにやり)

他団の子「なに、笑ってばっかりおんがけ?」

反応なし?
いやいや、反応なしどころか、
とってもわかりやすい反応であふれていた赤団だった。

(とってもうれしいよ!)
(みんな祝福ありがとう!!)
(やっと1位になれたよ〜!!)
そんな言葉が、ちゃんと顔に書いてあった。

連絡
宿題  :日記(1〜10)
     国語プリント
     国語カラーテストあり
    (国語プリントをすることがテスト勉強にもなる)
持ち物 :
お知らせ:更衣期間(〜6/5まで)…
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3の1なかよしカップ

3の1なかよしカップ。
今日はその第4回。
種目は「長なわとび」。

練習タイムの後、
いよいよ2回の試技に臨んだ。

1回目。
各団の記録は11〜17回だった。

再度、練習タイムをもうける。
しかし、最初の練習タイムの時とは
その様相が大きく違う。
一人一人のやる気が前に出ている!
縄に入るまでのタイミングをとる時間が短くなっている!
縄から出てくるときの動きが俊敏になっている!
互いの声かけが活発になっている!
失敗した友達への励ましが大きくなっている!

ずっと、この光景を見つめていたい、とも思ったが、
気を取り直して、笛を吹く。
さて、2回目。
各団の記録は、なんと、25回〜37回に伸びた。

2回の試技の回数を合計し、
第4回3の1なかよしカップの順位は決まった。
勝敗はついたが、どの団も、自分たちの記録の伸びに満足気だった。

最後に、整列している子供たちの中から声が挙がる。
「先生、○○ちゃんね、すっごく上手になったんだよ」
(うん、そうだよ、そうだよ)

この日、子供たちが、本当に満足していたのは、
順位に(他者との比較に)ではなく
記録の伸びに(自分自身の成長に)でもなく
ただ、
共に高まることができたことに。。。だったのである。

教育って何であるかってことを
まだまだ子供に教えられている。

教育って何であるかってことを
本当に知っているのは
もしかしたら子供だけかもしれない。

連絡
宿題  :漢字の学習
持ち物 :体操袋
お知らせ:内科検診
     防犯ブザーで不備があれば担任まで
     ※バスの運行時刻が数分の幅で変更になっています。
      ご確認をお願いいたします。…
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