南極兄弟というネーミング(vol.35)

明日、しらせの待つオーストラリアへ向かう。
新しい環境で回線がつながるまで
この「南極兄弟」は
しばらく、とぎれるかもしれないし、
すぐに、つながるかもしれない。

その前に、このページを
「南極兄弟」とネーミングした
本当の理由について書き留めておく。

「〜兄弟」で思い浮かぶのは、
「ライト兄弟」だろうか。
初めて飛行機を作って空を飛んだ兄弟。
絶対に無理だといわれながら、
何度も失敗を重ねながら、
自分たちの技術を磨いて
ついに空を飛んだ。

また、今の子供たちなら、
まず思い浮かぶのは、そう、
「宇○。○兄弟」だろうか。
小さい頃に兄弟でみたUFO。
夢中に追いかけた宇宙へのあこがれ。
大人に成長した二人は、
同じ夢をもつ多くの仲間と出会いながら
さらに成長していく。

こんな「兄弟」たちの姿をみていると、
もしかすると本当は「兄弟」ではないのかもしれない、
と思ったりもする。

たとえ「兄弟」でなくても、いつまでも同じ夢を追いかけ、
たとえどんな困難があっても、たえず互いを認め助け合い、
たとえ世界中のどこにいても、心は一つでいられる人たちのことを、
「兄弟」と呼んだのではないかと。

そう思ったとき、
南極も、世界中の子どもたちを
まるで「兄弟」のようにするんだなあ。。。と思った。
みんながこんな兄弟のようならば、
きっと世界は平和でいられるはず。
そんな思いを込めてネーミングしたのが
「南極兄弟」である。

明日から、
地球上で唯一どこの国にも属さない場所へ向かう。
“… 続きを読む...

立体カプセルへの愛着(vol.33)

全7種類ある立体カプセルの中に
観測用無人航空機がある。
それについてのこんなこぼれ話。

ある会合の際に、
お隣同士となった隊員さんと
この立体カプセルの話になった。
偶然、その隊員さんもこのカプセルを買っていたのだ。
大の大人がそろってガチャガチャとは。。。
とも思ったが、そこからがもっと面白かった。

「どうも、あの部分がおかしいんですよね。
 向きが反対なのではないかと思うのだけれど
 その向きでないと取り付けられないんですよねえ。」
あの部分というのは、
前輪に当たるスキー板の付け根の部分。
クエスチョンマークのように )のように曲がっているけれど
本当は、反対向き( なのだそうだ。
私はそんなことを一切気にもせずに組み立てていた。

それなのに、なぜその隊員さんはそのことに気付いたのか。
実は何を隠そう、その隊員さんは
その航空機を手がけておられる中心人物のお一人なのである。
この話には信憑性がある。
ただ、
だからといってこの模型に何の不満もない。
むしろ、
かわいらしく思えて愛着が湧いてくるというもの。”… 続きを読む...

カプセル(vol.32)

本日、本校のホームページにも
この「南極兄弟」のリンクが併設された。
今後の子どもたちの閲覧に備えて、
今回はこの話題。

最近、こんなかわいらしいものがお目見えした。
南極・北極に関係するものたちの
いわば、ミニ立体百科事典。
昭和基地、
SM100型雪上車、
観測用無人航空機、
アデリーペンギン、コウテイペンギンなどなど
全7種類がそれぞれ小さなカプセルに入っている。

どれがあたるかわからないが、
どれもちょっとした組み立ての過程があって楽しい。
監修は国立極地研究所というのも本格的。

そんな中、こんなこぼれ話も。
それは次回に。”… 続きを読む...

Sense of Wonder(vol.30)

先日いただいた、とても大きな寄せ書き。
寄せてくれた主たちは、まだ小さなboys & girls.
そこに書かれていた、かわいらしい文字たち。

南極でもかぜをひかないでね。
実験をいっぱいしてきてください。
ペンギンはいつ生まれるの?
南極のお仕事、がんばってください。
氷で滑らないでね。
南極での楽しい話、待ってます。
オーロラ、見てきて下さい。
南極でも面白い先生でいてください。

そして、中央にはひときわ大きく
Sense of Wonder.… 続きを読む...

何のために教員が南極へ行くのか(vol.29)

何のために教員が南極へ行くのか。
そのことをまず、
vol.1に書くべきだったのかもしれない。

その一つの答えが、
このゲートをくぐった先にあったように思えてならない。

この写真は、つい先ほど、
私の手元に届けられたもののうちのワンショット。
それらに映っていたのは、
いつかここでも紹介した地元の高校の
文化祭の時の様子だった。(vol.8)
このクラスでは、テーマとして、
なんと「南極・北極」を選んだ。
画像の中の教室ブースの様子から、
手作りの模型や熱心に調べ尽くした資料や
迫真の演技の劇や自作の実験器具などが
それぞれ力強いメッセージを発しているのがよくわかった。

写真の中のこのゲートをくぐった先にあったもの。
それは、
未知なるものに興味を抱き、
未開なものを開拓することを楽しむ、
そんな若者たちが、
polar regionの神秘と美しさを感じ取っていた姿だったのだ。

何のために教員が南極に行くのか。
その一つの答えがここにあったと思っている。”… 続きを読む...