理科室前の
ミニ理科室サテライトに設置してきた大型水槽も
老朽化が進んだせいか、
どこからともなく水漏れがし始めていた。
数日後、
その水漏れはさらにひどくなり、
水浸しになってしまう前に撤去することとした。
メダカ、ドジョウ、シマドジョウ、タモロコ、ヤリタナゴ、ギンブナたちは、
現在は、小さな普通サイズの水槽に緊急避難している状態。

同じく、
ミニ理科室サテライトで飼育してきた仲間に、
カブトムシの幼虫たちがいる。
暖かくなってきて、いよいよ成虫へと向かって加速していくのをみんなも感じたのか、
「あのカブトムシの幼虫、このままでいいですかね」と心配してきてくれた。
しばらく、理科室前でカブトムシ談義をした後、
いつしか、その話の続きは観察池の周りで展開されていた。

カブトムシたちは、きっと飼育ケースを飛び出してくるに違いない。
飛び出してしまう前にふたをしておく必要がある。
でも、ふたをしてしまって狭いところに閉じ込めるよりも、
むしろ、広い場所を確保した方がよいのではないか。
だったら、今はだれも使っていない小鳥小屋がある。
そうだ、そこに土を入れて、木の枝も取り付けよう。
そういうの、いつかどこかの展示で見たことがある。
こんな言葉に、
2年前に断念していたカブトムシ小屋計画が再浮上してきた。

ふと、見ると、
横にはひと冬を越して痛んだ池が目に入った。
その中には、まだメダカたちが泳いでいる。
誰からともなく、池の掃除を始めた。
池の中のゴミを拾い、
石を取り除き、
砂やどろをかき出した。
最後に、ホースで新しい水を付け足した。

「明日には、この池はきれいになってるぞ」
「朝、ここに来て見るのが楽しみだな」
そう言って、互いに別れた。

きっと、彼らには、
春になって新たな引っ越し先を望むカブトムシたちの声も、
緊急避難先で泳ぐのを余儀なくされた淡水魚たちの声も、
はっきりと届いていたのだ。

連絡
宿題  :パワーアップ(社会)
     算数ドリル
持ち物 :集金
     自習の用意(パワーアップ(理科)など)
連絡  :団結式あり(はちまき)…
続きを読む...

体力テスト

普段は、学校の階段や廊下を
数え切れないくらい往復しているのだが、
考えてみたら、
何往復したって、
目に映る景色はおんなじ。
自分がいかに狭いところに閉じこもっているのかがよくわかった。

今日は一日、体力テスト。
いつもとは、なんだか視界が違って見えた。
真っ赤な顔で力をふりしぼっているがんばり。
最後は気力だけで走り続ける粘り強さ。
自分も苦しいのに相手に声援を送る意識の高さ。
どれも、いつもの視界にはないものが見えた気がした。

だが、
視界に映ったそんな確かな姿たち以外にも、
いつもとは違う何かが一瞬、
担任の視界に入ったような気がしてならない。

それは、朝のグラウンドで、
互いにメジャーの端と端を引っ張り合っているときだったか、
あるいは、
ラインカーを構えて、別々の方向に向かってそれを押し始めたときだったか、
あるいは、
地面に1m刻みの目盛りをつけながら並んで歩いているときだったか。

あの時、担任の視界に入ったような気がしたもの。
それが何だったかは、今となっては定かではない。
視界はいつもスッキリとさせておかねば。

連絡
宿題  :パワーアップ(なし)
     漢字の学習P4分
     宿題ノート(算数問題)
持ち物 :お弁当
     なかま活動で使うトランプなど
     国語、算数、理科
お知らせ:なかま活動あり
     児童会任命式あり…
続きを読む...

でんぷん

昨日のうちにじゃがいもから取り出したでんぷん。
今朝は、上澄み液も乾いてきて、くっきりと白い沈殿物が見えていた。
さっそく手でさわってみる。
「先生、これが本当にでんぷんですか?」
とおそるおそる指を伸ばす。
「わあ、これ、ほんとうに片栗粉みたい」
「え?どれどれ。。。あ、本当だ」

片栗粉の原料は(現在は)じゃがいも、だと知ってはいても、
指先の、あの感触で
「やっぱり同じ物だ」と納得することが、
自分の体の中の辞書に蓄積されて力となる。

それにしても、このでんぷん。
あんなに濁った泥水の中にあるもかかわらず
しかも、こした汁が次第に濃い赤色に変色していく中にあるにもかかわらず、
そんな液に、まったく染まることなく
純白なままで姿を現すことには、
いつものことながら、
まるで手品を見ているような気分になる。

どんな汚れにも染まらないでんぷんは、なんとも頼もしい。
(ヨウ素液には簡単に染まってしまうところは、ちと、かわいらしい)

連絡
宿題  :パワーアップ(社会)
     算数教科書の問題(今回は、教科書に書き込む問題)
持ち物 :
お知らせ:体力テストあり
     雨天時は国語、算数、社会…
続きを読む...

夢ときずなで、限界に挑戦しよう

学級目標が決まった。
これまでに、4回の学級会を重ねてきた。
一人一人の思いや、みんなの願いを、
積み上げてはくずし、つなげては短く精選し、
スモールステップでみんなの意志を確認しながら
ここまできた。

「夢ときずなで、限界に挑戦しよう」

今日、生み出されたこの言葉。
まさに、フレッシュミックスジュースのような味わいがある。
これまで検討に挙がってきた数々の言葉は、
みんなの手によってその真意だけが抽出されていく。
それが、どんどん濃厚になってミックスされて、
ほぼ原型をとどめないほどに溶け合っていく。

「夢ときずなで、限界に挑戦しよう」

この言葉を目でなぞるだけで浮かんでくるさまざまなイメージを、
これからの1年の初心として心得たい。

連絡
宿題  :パワーアップ(算数)
     宿題ノート
持ち物 :
お知らせ:寄生虫検査1日目
     色団が決定しました。はちまきの色が変わった子がいます。
    (はちまきは学級共同で2年間使用しています)
     委員会あり
    *週案に「書写・持ち物は習字道具」とありましたが、委員会活動のためありません。
    

続きを読む...

じゃがいもは大きい方がいい?

今日の献立はカレー。
カレーと言えばじゃがいも。
みんな「大好き!」と言っていた。
大きなじゃがいもが入っていたら、
とっても幸せ。。。と言った様子である。

理科の時間。
「いも」と板書すると、たちまち
「さといも!」「さつまいも!」「じゃがいも!」という声が返ってきた。

この鋭い反応に、正直、驚いた。
なぜなら、このいもたち、
水栽培をしたらよくわかると思うのだが、
その様が、まさに3者3様だからである。
同じ「いも」でも、似ているようで違うのだ。
ここには、「子供が問題をもつ」ということのヒントがある。

教室でのみんなの反応に、
そんな担任の心が見透かされたような気がした。
気をとりなおして、
いよいよ、たねいもを一人一個ずつ配布する。

みんな競って「大きいの!」と叫ぶ。
だって、デンプンがいっぱいある方が、元気に発芽すると思う。
種子の発芽では、種子の中の養分を使うと学習したよ。
子供たちは、かつての学習の経験を語った。

そのうち、「やっぱり小さいの!」という声。
小さい方が無駄がない。
大きい方だと芽がいっぱいありすぎて、デンプンの力が分散してしまうのではないか。

すると今度は、大きい、小さいではなくて「芽が少ない方」という意見が出る。
少ない芽に栄養が集中するから、より大きくなるはずだ、
というのである。

それに対して、「やっぱり芽は多い方がいい」という立場も表れる。
生きものは子孫を残すのに必死。たくさん芽を出して、その中からより強い芽を育てた方がいい。
その意見に、
ソラマメとインゲンマメで発芽の条件を確かめ合った学習や
メダカやヘチマが子孫を残そうとする姿に触れた学習のことが思い出された。

カレーのじゃがいもは大きいほど好まれるが、
自分で育てるたねいもとなると、
そういうわけにはいかないようなのである。

ものごとをいろんな角度で考えることはよくあること。
「じゃがいも」にだって、
おいしくいただくという視点で考えるか、
大きく育てるという科学の視点で考えるか、というのがある。

授業の中の「じゃがいも議論」の真っ最中に、
奇しくもある子がこう言った。
「大きいとか、小さいとか、芽の数とか言ってるけど、
 結局、最終目標を決めないと。
 じゃがいもをたくさん収穫したいのか、
 それとも、
 じゃがいもを元気に大きく育てたいのか。
 それによって、自分の意見も変わるんだけど」

連絡
宿題  :パワーアップ(国語) 新しい計画表を配りましたので、ご確認ください。
     宿題ノート(算数)
持ち物 :月曜セット
お知らせ:高学年集会あり…
続きを読む...

6年生になるとは

朝、6の1教室に向かう。
1年生ボランテイアを呼びかけるのが目的。

「おはようございます」
「先生、今、1年生ボランテイアに行ってきました」
と数名の男子たち。
「。。。ました?もう?」
呼びかける必要は全くなかったようだ。

それを聞いて、今度は1の1教室に向かう。
「どうして、おばあさんの耳はこんなに大きいの?」
と女子たちの声が聞こえてきた。
声色を3種類ほども使い分け、紙芝居を披露していた。
1年生たちの人垣ができていた。

辺りを見回すと、
机の横で本を読んであげている6年生や
一人でぽつんとしている1年生がいないか見回している6年生が
しっかりと教室を取り囲んでいた。
1年生ボランテイアは、
それぞれがよく気が付いて、
それぞれに展開されていて感心させられた。

2時間目。
昨日の家庭科の授業「1年生にぞうきんがけの仕方を教えよう」の
成果を試す実践の場。
縦割り班のペアになって、さっそく個別指導が始まった。

雑巾のしぼりかた。。。
手が小さいので1度ではしぼれない。
右で一回、真ん中で一回、左で一回しぼって、
はい、できたよ。
次、やってみて。

雑巾のおさえかた。。。
手に力が入りにくいのでなかなか均等にふけない。
両手をお山のようにして、
はい、そのまま前に進んでみて。
そうそう、ほうら、きれいにふけたでしょ。

雑巾の折り方。。。
一度ふいた面は真っ黒になってしまう。
汚れた面を内側に折り曲げて、新しい面を出して、
はい、もう一度やってみよう。
いっぱいよごれが取れてよかったね。

雑巾の洗い方。。。
バケツの中に入れて水から取り出しただけでは汚れは取れない。
指でつまんでもみ洗いすると、
はい、真っ白になったよ。
これからも、よ〜く洗って使ってね。

こんな光景が、
今日の担任の宝物となった。
今から
もう一度思い出して
6年生になったみんなをかみしめたい。

連絡
宿題  :宿題ノート(算数)
持ち物 :
お知らせ:晴れればお花見…
続きを読む...