優勝

この週末に富山市バスケットボール交流会が行われた。
附属小も、6年男子の有志を募って大会に参加した。
結果は見事優勝。
おめでとう。

優勝、と一口に言うが、
なかなかこの二文字を手にすることは難しい。
私自身を振り返っても、
この言葉に最後にでくわすことができたのは、
もう10年以上も前のことになる。

話をもとに戻すが、
だからといって、
優勝という結果だけに価値を見いだしているわけではない。

どの試合一つとっても真剣勝負の連続で、
それに負けなかった
精神力の強さが立派だったと思うのである。
どの瞬間一つとっても気の抜ける時などなく、
その重圧の中で
一人一人が自分の持ち場をしっかり行った責任感に感心したのである。

試合を重ねる度に、
個人の技とチーム力とが
大きくなっていったのが分かるような気がした。
一つ一つのプレーに、
夢を載せ、心躍り、思わず心の拍手を送っていた
自分たちがいた。

「夢と感動と感謝」
バスケット協会の方のお話にあったこの言葉が、
ぴったりくる一日だった。

と同時に、その言葉に自らを省みる。
学級は、一人一人が夢を描ける舞台となっているか。
学級は、互いに感動を分かち合える舞台となっているか。
学級は、感謝の気持ちを表す舞台となっているか。

連絡
宿題  :パワーアップ(算数)
     算数ドリル
持ち物 :宿題を忘れないで(保護者の方の確認と声かけを!)
お知らせ:下校時間の確認
     封筒のものを返却(2月27日まで)
     冬の体験学習中止→18日は弁当…
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卒業給食献立

給食委員会が次のような企画を作ってくれた。

卒業前にぜひもう一度食べたい献立を
6年生自身に自由に提案してもらい、
それに近いものを、実際の給食に出してくれる、
というものである。

6の1では、さっそくみんなの意見を募った。
話は盛り上がらないわけがなかった。
主な意見は以下。

<主食>
ココア揚げパン、みそラーメン、しょうゆラーメン など
<汁物>
コーンポタージュ、なめこのみそ汁、ABCスープ など
<おかず>
唐揚げ、春巻き、ぎょうざ など
<野菜>
ポテトサラダ、シーザーサラダ、マカロニサラダ など
<デザート>
アイスクリーム、クレープ、ヨーグルト など

話の盛り上がりの中ではこんな会話も。

ラーメン、それも富山ブラック。
いいね。味の濃いやつね。
ぼくは好きだよ。ぼくも好きだよ。
だけど、ぼくらはいいけど、1年生は食べられるかな?
そりゃ、無理だろ。
だったら、やめとこ。
よし、じゃ、ワンタン麺。。。。。

子供たちが自分の希望メニューを話し合っていくうちに
「もう一度食べたい」という主体が、
6年生の自分自身ではなく、
これまで共にすごしてきた1年生〜5年生のみんなへと向けられていったことに
担任は、驚かされてしまった。

卒業前にぜひもう一度食べたい献立を
6年生自身が自由に提案するというこの企画。
その企画が、この会話を境にして
180度違う企画として担任の目に映り始めた。
すなわち、この企画は、
6年生自身が、6年生らしさとは何か、自由とは何かということについて
今一度自覚するための企画だったのではないかということである。

給食委員会のみなさん、貴重なチャンスをありがとう。

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宿題  :パワーアップ(国語)
     漢字の学習
     算数ドリル
持ち物 :Bか2Bの鉛筆1本、ポケットティッシュ1個、新聞紙2〜3枚
     チャレンジ3015(達成者)
お知らせ:スキー持ち込み
     *冬の体験学習の有無は月曜日に決定します。…
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租税教室

税務署の方をお招きして
特別授業「租税教室」が行われた。

軽快な富山弁トークと税の専門性とが折り重なって、
授業は、あっという間に過ぎていった。
我々の授業もこうでなければと、反省した次第。

おっと、もうひとつ書き忘れてはならないことがあった。
それは授業者としての人間性。
税務署の先生は、
絶えず一人一人を受け止めて授業を進められた。
その中で、「多数決」でものごとを決めていくことのよさと、
「多数決」だけでは大切なことをはずしていくこともあるという人生論にも、
さらりと触れておられた。

ついつい、「学習内容」一点張りになりがちな授業ではあるが、
そんな授業の中でしかできない哲学的な側面もある。
指導内容とそこに向かう手立てがあるのが授業であり、
そこに子供と先生とがいるのが授業であるが、
それ以前に、
生身の人と人とが向き合っているのが授業である。

最後に、おうちの方ともぜひ話をしてくださいと、宿題が出た。
「税金ちゃ、『取られる』もんじゃないがやぜ、『○○する』もんながやぜ。」

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宿題  :パワーアップ(なし)
     算数ミニプリント
     カラーテスト(算数)の勉強
     卒業までの個人目標(まだの人)
     租税教室での宿題(上文を参照)
持ち物 :
お知らせ:忘れ物がありませんように。…
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リベンジ

朝から陽が差し込んできた。
今日は、前回の算数のリベンジとなった。

2回目ともなると
さすがにみんな手際がよい。
メジャーと分度器片手に、
お目当ての「高い物」を目がけて外に出た。

国旗掲揚塔、体育館、イチョウの木などなど。
子供たちは、「今日は影が長いな〜」と驚いていた。

今日の、この時間のお日様の入射角は23度。
同じ轍を踏むわけにはいかないので、
まずは、45度にならないことを確認した。

ん?なぜ、23度だとわかったのかって?
そう、そこが今日の話題のメインなのである。

教室に戻り、さっそくノートワークに取り組んだ。
計算の仕方も、
作図の仕方も、
前回とは比べものにならないほど
(というとちょっと大げさだが)
素早くなっていた。
縮図を描く意味が、
比で表す意味が、
腑に落ちて理解できていたに違いない。

そのうち、こんな姿が現れた。
影の長さだけでなく実寸も測ることができたグループの子たちが、
影の長さと、実際の高さから、その縮図を作図して、
そこから正確な角度を割り出していたのである。
(直角三角形の垂直な2辺をもとに、斜辺を描いて、角度を出す)
こうすれば、
他の国旗掲揚塔も、体育館も、イチョウの木も
みんな23度で計算すれば誤差が小さくなる、というのである。

それまで、
正確な数値が出ない最大の原因は目測による「角度」である、
と感じていたみんなは、
この23度をすぐに取り入れて作図・計算をし直した。
このことがみんなに提案されたことで、
より多くの子が「比」や「縮図」の有用性を実感できたように思う。

「リベンジ」だったこの1時間の生命線はここにあった。
ただ単に前時間にできなかったことを復讐(復習)することでなく、
一見復習めいたことから、
子供たちが新たな価値までも
(逆に、高さから角度を求めること)
(それを他の事象に当てはめることなど)
生み出した尊い姿がそれだった。

こういうことができるのは、
実は「ゆとり」教育の神髄だった。
その「ゆとり」教育が見直され、
来年度からは内容も盛りだくさんになって満足げな方々も多くなるのだろうか。
「ゆとり」が「ゆるみ」になっていたという批正は受け止めなければならないが、
「ゆとり」の目指していた真意を
子供の具体の姿で語ることはもっと許されてもよかったろうとも思う。
今となっては、この「ゆとり」のリベンジは無理なのだろうけれど。

授業終了間際になって、
さらに大きな学びのシーンが待っていた。

みんなで22mの影をもつ塔の縮図を描いていたとき、
22cm、11cm、5.5cmと多様な縮図がノートにできてあがろうとしていた。
その時の数名のつぶやくような会話が以下。
「ぼくは、それなら5.5cmにしよう。一番簡単そうだし」
「でも、それだけ、誤差、でかくなるぞ」
「あ、そうか。じゃ、やっぱり面倒でも11cmだね。」

縮図の比を大きくするほど数は小さくなってよいとする素朴概念に、
ノート上に作図した1mmの誤差も同時に100倍、200倍、400倍。。。。
になっていってしまうという新たな見方が持ち込まれたのである。
ここでは、子供たち自らが
矛盾を導き出していたのである。
「学び」が成立する瞬間である。

同時にそこで、
自分だったら縮尺をいくつにするかな。。。。と振り返り、
自己選択・自己決定していたのである。
ここにも主体的な「学び」の姿を見たように思うのである。

「ゆとり」が「ゆるみ」だとした根拠の裏付けは「学力の数値化」でできるかもしれないが、
「ゆとり」が「充実」だとする根拠の裏付けは「子供の具体の姿」ででしかできない。

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宿題  :パワーアップ(算数)
     算数プリント
     *実は、このプリントは、今日、小3のクラスで
      自習プリントとして使用されていたものです。
持ち物 :Bか2Bの鉛筆1本、ポケットティッシュ1個、新聞紙2〜3枚
     *以上は、2月16日(月)の授業で使います。
      その日までに学校に持ってきておきましょう。
お知らせ:附属中からのおたより袋を配布しました。要確認
     学校アンケート結果を配布しました。
     学習参観、清掃奉仕、地域別保護者会、学級懇談会…
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失敗学

前回の理科では、
「植物が酸素を出すっていうのは本当か」
という問題について考えた。

「酸素を出すことは知ってはいるけど。。。」
「そう言えば、酸素を出しているのを見たことはない」
「酸素を出していることをこの目で確かめたい」

そこで考えられた実験は
Nくん実験「水中の水草にビーカーを逆さまにしてカバーしてつかまえる」
Tくん実験「ビニル袋をかぶせて気体検知管で調べる」
A•IくんI実験「ケースにふたをし、酸素がたまった頃、線香の火を近づける」
それぞれ、確かめたい方法を考え、選んだ。

線香実験は、ものの燃え方で試した方法だし、
この実験は、何よりきれいなことが魅力だ、
とその方法に期待を寄せる発言もあった。

そうして半日、日光に当てた後、いよいよ実験に臨んだ。

ところが、
気体検知管の数値は、21%→21.5%と微妙に変化しただけだったし、
線香の火は、一瞬明るくなったか、あるいは、ほとんど変化が見られなかった。

今日の理科の授業は、その「失敗」からスタート。

「気体検知管では、酸素の量の増加だけでなくて、
 二酸化炭素の減少で調べてみればよかったよ」

「線香の火でなく、マッチの炎なら変化が見られるかな」

「もっと長い時間光を当ててみないといけなかったんだ」
「そうか、じゃ、今度はライトを使って夜の間も照らそうよ」
「それに、いろんな角度から当たるようにすればいい」

「酸素がたまるスペースが狭かったんじゃないかな。」
「そうか、水量を減らして、気体がたまるスペースをもっと広くすればいいんだね」
「それなら、いっそのこと、水草でなくて、土の植物にすればいい」

こんな輝く意見が、矢継ぎ早に飛び出してきた。
過去の既習実験を総動員したり、
別の角度から考え直してみたりする、
このような思いつきというか、
一瞬の思考回路のしくみというものは、
複雑きわまりない。
担任がその一つ一つの考えを板書していくのを、
誰もまっていてはくれない勢いである。

「失敗」は、次への原動力となるという。
「ひらめき」は、日頃のたゆみない修養の産物だという。

やっぱり「失敗」から得るものは計り知れない(=数値にできない)ほど大きく
「失敗」をきっかけに発動されるものが学ぶ力(=学力)である。

この週末は、「失敗学」の本でも読むとするか。

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宿題  :パワーアップ
     算数プリント
持ち物 :
連絡  :忘れ物がありませんように。…
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時間のいたずら

今日の午前11:00頃の算数の時間。
はかれそうにないくらい高いものの高さを測る。
はかれそうにないくらい高いもの、例えば、
ジャングルジム、校舎、大木、ナイター照明の電柱
そのような高いものの高さを比を使って求めることとした。

さっそく、メジャーと分度器と1m長尺を持って外へ出た。
ちょうど天候もよく、
長い影が、地面にくっきりと映っていた。

あるグループは、玄関前のシュロの木の高さを測るために、
その影の長さを測定していた。
また、あるグループは、低学年遊び場のジャングルジムの高さを測るために、
その影の長さを測定していた。
また、あるグループは、ナイター照明の電柱の高さを測るために、
その影の長さを測定していた。
また、あるグループは、サッカーボードの高さを測るために、
その影の長さを測定していた。

教室に戻り、ノートを広げ、
測定してきたデータをもとにその縮図を描いて、
実際の高さを計算で求めた。
例:影の長さ:8m
  角度:30度
  ノート上で:8m→8cm<1/100> / 30度
  ノート上での高さ:6cm
  計算:6cm×100倍=6m
       
(サッカーボードやサッカーゴールの高さは実際に計測し、
 計算で求めた数値との誤差を確かめていたグループもあった。
 誤差は、60cm〜1mくらいだった。)

それぞれに計測してきた影の長さや角度を
黒板に一覧にしていくうちに、
ある子が、あることに気付く。

影の実測:7m 角度:45度 ノートで:7cm 実際の高さ 7m
影の実測:12m 角度:45度 ノートで:6cm 実際の高さ 12m
影の実測:3.5m 角度:45度 ノートで:7cm 実際の高さ 3.5m

あれ?影の長さと実際の高さが同じだぞ
おかしいぞ。影の長さと実際の高さが同じとは。
確かに。いつも影と高さは同じって限らないよ。
そうか!角度が45度だったら、二等辺三角形になるから、影と高さが同じになるんだ。
ということは。。。。
ちょうどこの時間の影の長さは、
(計算しなくても)それが実際の高さになってるんだ!!
すげえ。

担任も、
まさか、そんなことになるとは思っても見なかった。
おもしろいことをみんなに気付かせてもらった。
時間のいたずらに、ちょっと得した気分。

(次回は、もう少し違う時間帯ですることにしよう)

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節分集会

イベント係の4人が、
兼ねてから計画を進めてきた節分集会が、
今日、実行された。

まずは、教室で豆つまみ競争をした。
グループ対抗戦で、決められた数の豆を別の皿に全部移し替えるというゲーム。
一人が数粒つまむと、次の仲間へリレーしていき、全員が終了した時点でタイムを競う。
お箸の持ち方の美しい子、ちょっとあやしい子、半々くらいだったが、
夢中に豆と格闘している様子は全員一致。
(今晩の食卓で、お箸の持ち方をそれとなくチェック)
その頃、係の4人はというと、
長机を並べて会場をセッティングし、
お皿に同じ数ずつの豆をとりわけてスタートの準備をしていた。
レースが始まってからも、
片手にストップウオッチを持ちながら、
ゴールしていくチームのタイムを記録していくのに大忙しだった。

次は、グラウンドに出て鬼ごっこだった。
ぽかぽかとした陽気に包まれながら男女とも笑顔で遊んでいる光景は、
みんなが成長した分、
それが久しぶりに見られたような気がして、
自然に笑顔にさせられた。
その頃、係の4人はというと、
鬼ごっこの範囲を決めるために、グラウンドにカラーコーンを並べていた。
友達からは「もっと広く」だの「もっと狭く」だのとリクエストされて、
困りながらも駆け回っていた。

最後に、また教室に戻り、年の数だけの豆を食べた。
ほどよい疲れもあってか、
みんなは、静かに語り合いながら豆をほおばっていた。
その頃、係の4人はというと、
一足早く教室で待機し、
一皿に12粒ずつ、それを40皿分も作っていた。
給食の配膳よりも、細かな作業で大変だったろうが、
手際よくその全てを整えていた。

こうして、節分集会は終了。
大きな拍手で、4人の活動ぶりをたたえた。

みんなが帰った放課後の教室。
ちょうど、その4人がずっと残っていた。
準備してくれていた皿やコップや豆などを、今度はきれいに片付けていた。
最後まで、責任感あふれる姿だ。
一通り片付けを終えると、
その後はとりとめもない話に花を咲かせていた。
4人の反省会は、そのあともしばらく続いていたようだった。

イベント係さん、ありがとう。ごくろうさま。

連絡
宿題  :パワーアップ
     算数教科書の問題
持ち物 :
お知らせ:明日、「大学の先生こんにちは」
     保護者の方も参観可能です。
     興味のある方はどうぞご来校ください。
    *「管外入学届け」の用紙は9日頃配布予定です。…
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