自由研究発表会

今日は自由研究発表会。
どれも、力作ぞろい。
発表を聞いているだけで、
その時、その瞬間の、
発見した喜びや
じっくりと考えた集中力や
最後までがんばった粘り強さなどを
感じることができた。

その感覚を味わっていただくべく
ここにそのタイトルだけでも列挙しておく。

電気を作る物を探す
国会議事堂の秘密
名古屋城の歴史
簡単、気軽、手作りカメラ
地球が危険
いろいろな場所の気温
手作りカメラで写真を撮ろう
炎色反応の実験をしてみよう
発光ダイオードの光パネルで発電してみよう
タオルで作るエコスリッパ
パスタの食べ頃実験
家の防災について調べよう
月の観察
いろいろな国から輸入されている食料
浮沈戦艦大和
野菜や果物を顕微鏡で見てみよう
仙台七夕かざり
北陸新幹線新聞
僕たちの常願寺川
ネッククーラーを作ろう
通電検査機で電気を通す物を探そう
エプロンを作ろう
月の動きと満ち欠け
自分が乗れるソーラーカーを作ろう
距離と時間
10円玉をきれいにしよう
へんてこりん立体アルバム
いろいろな食べ物でのりを作ってみよう
方言を調べよう
かおりのプレゼントを作ろう
ホバークラフト作りに挑戦
いろいろな雲の実験
富山名水めぐりすごろく
和菓子
親子で行く富山のエコに出会う旅
吹き矢の研究
スライムの研究…
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電流の強さを測るということ

学校のHPの方にもよく似たことをupしたが、
その続きをここで。

教師が、直列回路の電流を測定するというと、
おそらく教科書に出ているような測定をする。

しかし、
子どもが、直列回路の電流を測定したい!という問いをもつとき、
その測定には、教科書とはやや違った動きが現れる。

それは例えば、
乾電池のプラス側はマイナス側より強いのではないか、
豆電球で電気を使っているのだから、豆電球を通ったら電流が小さくなっているのではないか、
乾電池の1個目と2個目の間で測定したら、電流は半分ではないか、
などがそうである。

ここには、
大人も???と思ってしまいそうな問いが潜んでいる。
だからこそ、
子どもだって本気になって測定してみようとするのだろう。

子どもたちは、自分たちの回路に検流計をつなぎ、
いろんな場所で測定してみた。
結果は、
やっぱり、どこで測定しても同じだった。

ここではじめて、
「乾電池の直列つなぎは、並列つなぎより強い電流が回路を流れる」
という教科書に載っているような内容を感得したと言えるのかもしれない。

と、ここまでが学校のHPに載せた内容。
ここからが、続きの部分。

直列回路の電流の強さを、(問いをもち)
いろんな場所で測定した子どもは、(それを解決した子どもは、)
次にどうしたか。(次の問いをどのように連続していったか。)

実際の子どもたちは、
「それなら、並列回路ではどうなるの?」
「並列回路のプラス側とマイナス側では違うの?同じなの?」
「並列回路の乾電池1側と、乾電池2側は、きっと半分ずつ電流が流れているのだろうね。」
などという問いをもっていった。
早いグループは、それをすでに確かめ始めていた。

これは、実は、大人でも難しい問題だと思う。
特に、並列回路の乾電池1と乾電池2が合流する前の部分の電流の大きさについては
様々な予想が生まれる。
合流して0.2Aになるとしたら、その前はその半分の0.1Aだろう。
合流して0.2Aになるとしたら、その前までも0.2Aだろう。
どちらかが005Aで、どちらから0.15Aなどばらばらで、合計だけが0.2Aになるのだろう。
どちらかが0Aで、どちらかが0.2Aかもしれない。

答えは、理屈だけでは片付けられない。
具体的な試行によって、
具体的な事実が得られるのである。
それが科学の基本。

直列回路の電流の強さと並列回路の電流の強さを比べて、
はい、それまでよ、
というのでは、あまりにも味気ない。

せっかく手にした検流計。
子どもたちは、それを見事に駆使して
使いこなしていこうとしている。

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ワールドカップ

今、多くの子供たち、大人たちが熱中しているのは、
サッカーのワールドカップ南アフリカ大会に出場している
日本チーム。

老若男女を問わず、
その感動の渦に巻き込まれてしまうということは、
それだけ、多様な価値が、
日本チームの姿にはあるということだろう。

自分の年齢に応じて、
自分の立場に置き換えて、
自分の心の琴線に触れる部分が違うということだろう。

自分の場合は、やはり、
学級づくりということとつなげて考えてしまう。

試合ともなると、相手チームに対して
メディアではよく、
「欠点分析」とか「攻めるのはここ」などという文字が踊る。
TVのコメンテーターなどは、
「それでも欠点があるから大丈夫ですよ」などと平気で言う。

それらを受けて、
「よし、それなら日本チームは大丈夫だ」とか
「なんだか、自信がでてきたぞ」などと思える応援者たちが
増えることでも期待しているのだろうか。

だが、どう考えても、
相手の欠点探し、というのは、
学校で子供たちに伝えていることとは真逆のことだ。

「多くの子供たちに夢を与えたい」
といってはばからない多くの選手たち自身が
そういうことを日本のサポーターに
本当に望んでいるとは思えない。

そう思って、
監督や選手たちの言葉に耳を傾けてみる。
少なくとも、
私が感じた言葉の中には、
相手の欠点を見つける、
というニュアンスのものはない。
むしろ、
「相手のよさ」を徹底分析しているのである。
「相手のよさ」を知ることから戦術を組み立てているのである。
「相手のよさ」を鏡にして自分の持ち味を生かすことを自覚しているのである。

相手の欠点を見つけては、そこにつけいるような言動などはしない。
相手のよさを見つけることで、自分をさらに強くしていこうとする。
反対に言えば、
自分をよりよくしていこうとするなら、まず、
相手のよさを見つけることが先決である、
ということだ。

学級も、然り。

監督や選手たちのこれらの尊い姿は、
学校で子供たちに堂々と伝えられることであるし、
私たちが日々語りかけていることが、
建て前ではないことを
私たちの代わりに証明してくれているのである。

今、多くの子供たち、大人たちが熱中しているサッカーのワールドカップ。
老若男女を問わず感動の渦に巻き込む多様な価値をもつ日本チームの姿。
自分の年齢に応じて、
自分の立場に置き換えて、
自分の心の琴線に触れる部分が違う。
自分の場合は、やはり、学級づくりということ。…
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中学年団体競技

明日は運動会。

今年の中学年の団体競技は「小惑星探査機『はやぶさ』」。
探査機に見立てた長い棒に4人が一緒につかまりながら走る。
途中、「月」や「イトカワ」に見立てたカラーコーンを2つ回って、
最後に元の場所(地球に)戻ってくる。
そこで次の4人にバドンタッチ。
まあ、早い話が、運動会定番の「台風の目」。

それなら「台風の目」という競技名のままにすればよかったのに。。。
その方がわかりやすいし、何より言いやすいし。。。
(確かに「はやぶさ」にしようと決めた私自身もそう思っていた。
 そう、あの日までは。。。)

その気持ちが変わり始めたのは、
はやぶさの7年ぶりの帰還となる6月13日が近づいた頃。
通信不能やトラブルなど数々の困難がありながらも
奇跡の生還をめざす「はやぶさ」は、私たちに
大切なことを身をもって教えてくれていた。

とりわけ、あのThe Last Shotは、多くの人に感動を与えた。
それは、
満身創痍のはやぶさが7年ぶりに見た故郷の姿。
これを、The Last Shot最後のミッションとして焼き付けた後、
自らは二度と地球に戻ることなく星となって燃え尽きるという運命。
                            
このようなことを教室や学校で
「生きた教材」として取り上げていけたらどんなによいか。。。
と教師ならだれでも思うもの。
しかし、それがなかなかできないというのも現実。
せめて、学校行事のひとコマで、
子どもたちの心の片すみに息づいてほしいと願う。

それが、今年の競技名の由来。… 続きを読む...