幸先のよい新年の門出
第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの37回目。
(写真は54次隊のときのもの)
昭和基地では、1月2日は
すでに通常業務になっていることだろう。
54次隊のときは、ちょうどこの日、
デルタアンテナの建設という
大きなプロジェクトが完成した日。
デルタアンテナの設置作業が始まったころの様子については、
前回(2013年12月26日付)にここでも書いた。
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あの時はまだ、このアンテナを支えるための
支柱を建てていただけだったのだが、
それが、完成するとこうなる。
高さは40Mにもなり、
昭和基地のどこからでも見える。
このアンテナが運用されると、どんなことが見えてくるのだろうか。
今後の研究の成果も楽しみになってくる。
ここまでくるには、54次隊の隊員だけでなく
多くの隊員たちが関わってきたに違いない。
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ここまで立ち上げるには、まず地面で組み立てた資材を
下からどんどん積み上げていくのだが、
最後は鳶の専門隊員が一段一段登っていって
高所での作業を手作業で行うことで完成する。
バックには、南極特有の真っ青な空が広がっていたが、
その実、基地周辺の日常的な「強風」と「恐怖」との戦いだったろう。
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この日の完成を隊員総出でお祝いした。
アンテナの前では、工事現場監督が挨拶し、
3年連続で夏隊に参加してきたプロジェクトリーダー熱き思いを語った。
隊員たちは、これまでの苦労や功績を称え、惜しみない拍手を送った。
現場ではさっそく御神酒がふるまわれ、
おもち(大福)やお菓子も撒かれた。
新年の幕開けから幸先のよい出来事で、
54次隊夏作業の中でも印象深い一日となった。
55次隊の新年の門出、心よりお慶び申し上げます。”
