今、何時?
今、何時?
そうね、だいたいね。
今、何時?
まだ、早い?
懐かしい唄のフレーズではないが、
こんな会話を、今日は何度したことか。
実は、先日から、教室の時計が止まってしまっている。
ふと時計を見ると、
いつも止まっているから、
なんだか都合が悪い。
そう感じながら過ごした1日だった。
しかし、
そんな時計の止まった暮らしをしているうちに、
みんなの動きに、ある変化が見られてきた。
授業を始めようかと教室に戻ると、
。。。
もうほとんどの子たちが着席しているのである。
いつもなら、担任の一声であわてて座るのに。
おかしいな(いいことなのだけど)、と思いつつ、
そのまま授業を始めた。
次の授業になって、また、教室に戻ると、
。。。
なんと、、もうほとんどの子たちが席に座っている。
まだ、休み時間は3分くらいあったのに。
あ、そうか。
今日は、教室の時計が止まっているせいかもしれない。
時計が止まっているものだから、
逆に時間が気になってしまったのかもしれない。
時間が気になるあまり、
うかうか遊んでもいられず、
そろそろ座って待っていようかな、
と考えたのかもしれない。
そう思っていると、
遠くの方からある子が、
「先生、今、何時?」
と聞いてきた。
時計の止まった暮らしもよいかもしれない。