オーロラ観測の特等席

第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの80回目。
(写真は54次隊のときのもの)

しらせは、どうやら無事、オーストラリアに入港したようだ。
このあと隊員たちはしらせを降り、空路で18日に帰国。

長いようで、あっという間のしらせ生活。
その中でも、もっとも印象的なのは、
やっぱりオーロラ。


しらせ甲板上に出ると、その周囲には
ただただ大海原が広がっているだけ。
夜になると、空と海との堺がほとんどわからなくなる。
甲板に寝転んで夜空を見上げると
宇宙空間の中にぽかんとうかんでいるようなのだ。
そんな中でのオーロラ観測は、まさに極上の空間だった。


オーロラはその時によって
明るさや色や動く速さなどが異なる。
条件がよいときには、
明るい火の玉のようになって
ぐるぐると大空を動き回ることもある。
激しく龍のように全天を動き回るのに、物音一つしないのが不思議。


しまいには、頭上で花火のように展開し、
光のシャワーを私たちに降り注ぐ。
その勢いに、思わず、手でさえぎろうとするも
その光のラインは、す〜っと私たちの体をすり抜けていく。
気がつくと、オーロラはまた
静かにゆらゆらとカーテンのようにゆらめいて、やがて消えていく。

地球を舞台とするオーロラステージの鑑賞に対して
しらせ甲板はまぎれもなく特等席だった。”