個室
第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの66回目。
(写真は54次隊のときのもの)
第54次越冬隊と第55次夏隊をのせたしらせは、
順調に北上していることと思う。
バーチャル同行としては、
ここから帰路のしらせの様子を記していくところなのだが、
第54次越冬隊と第55次隊が過ごした昭和基地のことについて
もう少し、バーチャル同行してみたい。
越冬隊が1年以上も過ごした昭和基地には、
一人一室分の個室がある。
と言っても、ベッドとデスクと棚とクローゼットが
備え付けられている以外、余計なスペースはない。
ただ、夏期間の同宿状態からみれば
多少プライベートが確保される点は大きい。
この家具の配置は、各部屋で微妙に違いがある。
また、1階の住人になるか2階の住人になるか、
そのあたりも好みがあるのかもしれない。
まあ、もともと狭い研究室で寝泊まりしたり、
1年の多くを自分のフィールドとする野外で過ごしたり、
強い風や雨や日差しの中で長時間行動したり、
土やほこりや汗にまみれたり、
そんなことをもろともしない
面々ばかりなんだけれども。
私は越冬隊ではなかったから、
この管理棟にいられたのはほんのわずか。
ただ、昭和基地の管理棟の中にいるだけで、
いつも私は、観測隊の歴史と先人の思いを
感じることができるようなそんな気がしていた。
“