白夜の黄昏の中で

第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの49回目。
(写真は54次隊のときのもの)

夕食後からみんなで取り組んだ作業は、
いよいよ終盤にさしかかった。


作業の合間に、時折遠くを見つめてみる。
周囲には、真っ白に凍り付いた海面がただ見えるだけ。。。。。
そんな中で、7人の隊員が
小さな建造物を必死で組み立てている。
そう思うと、自分の存在の小ささを思い知ったと言うよりは
むしろ、「ぼくはここにいる」という存在を強く実感した。


無理かと思われたサイズ違いのパネルの取り付けは、
枠組みに加工を加えることですこぶる順調に進んだ。
「サンダーで切り込みを入れる」というあの作戦は、
どうにもできないようなことでも、どうにかしてしまった。
「やってみなはれ」という第一次西堀越冬隊長の声が、
すぐ近くで聞こえたような気がした。


そのせいか、この最終局面で隊員たちの気持ちはさらに引き締まった。
最後まで、決して気をぬくことなく、
丈夫で、かつ美しくなるようにと
その仕上がり具合にはこだわった。
今度ここに隊員たちがやってくるまで、がんばれよ。
そう心でつぶやいていた。


夜の11:00過ぎ、ついに作業は完了した。
白夜の南極の黄昏の中で、
私たちは大きな歓喜と
何とも言えない充実感に包まれていた。
山を降りる前に仲間と撮影したこのワンショットは
私の心の中に永遠に焼き付けられた。