雪鳥沢の足下に

第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの42回目。
(写真は54次隊のときのもの)

ラングホブデ雪鳥沢での調査は、
すぐに始まった。


まずは、地面を這うようにして生きている蘚苔類の調査。
周囲の地形のようすがわかる地図を片手に歩き始めた。
周りの地形と地図を見比べながら位置を確認して進む。
視界はどこまでもさえぎる物がないのだが、
視線は、足下を凝視。
わずかに生えているコケを見逃さないためだ。


あった、あった。
地面や石に吸い付くようにして、そこをすみかにしていた。
この類いは、薄暗い湿っぽい所を好むものだとばかり思っていたが、
どうも太陽の光は好みらしい。
その分、紫外線をカットするしくみを
もっているに違いない。


しばらくして遠くの方に目をやると、
山の上で作業をしている別の隊員たちがいた。
野外では、観測小屋を中心にして
あちこちそれぞれの観測や作業に向かうのだ。
単独行動はあり得ず、必ず、チームを組んで行動する。
互いに無線を携帯し、いつでも連絡がとれるようにしておくのがきまり。

通常は、
「そろそろ食事にしようか」とか
「○○に使えそうな道具をもってる?」とか
そんな会話が交わされる。”