野外観測へ出発
第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの40回目。
(写真は54次隊のときのもの)
55次隊は、接岸を果たしたしらせから物資を受け取り、
ますます活気づいているに違いない。
一方、54次隊のときの私は
今日1月5日から、2泊3日の野外観測に出発していた。
移動手段は、観測隊ヘリコプター。
基本的に5人乗りだが、人員は1〜2人で、
あとは観測機材やテント、食料などを積み込む。
荷物と荷物の隙間に人が乗る、といった方が正しい。
行き先は、ラングホブデ雪鳥沢。
ここには、日本隊の観測小屋がある。
上空からとらえたそれは
なんともちっぽけで、
南極大陸の雄大さとむき出しの地球の姿が
よけいに印象づけられたのを思い出す。
ここには、こんな看板が立てられている。
「南極特別保護地区」
南極にも立ち入りが制限されている場所があった。
南極はふつう、生物にとっては生きにくい場所だが、
この地域には比較的豊かな環境がそろっている。
雪鳥沢は、奇跡的な場所だ。
岩肌を巣にして雪鳥という鳥が住み、
そのフンが栄養源となってコケなどが生える。
生物を専門とする隊員にとっては
魅力と不思議がいっぱいの場所だ。
次回からは、昭和基地から離れた
ラングホブデの魅力を。
“