流氷縁に到着

第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの23回目。
(写真は54次隊のときのもの)

昨年の12月14日、
54次隊の私たちはついに流氷縁に到着した。
見渡す限り、流氷で覆い尽くされた場所。
ついに氷の世界にやってきた、
そんな実感がこみ上げてきた。

流氷が船体にぶちあたっては、
ななめ後方に流されていく。
そんな光景を何度も何度も繰り返し見つめた。

まもなく、その国の住人たちが、
私たちを出迎えてくれた。
私たちがここにくる何年も前から、
ここで生き、たくましく生命をつないできた住人たちだ。

「こんにちは」
「しばらくここにおじゃましますね」
そんな言葉が口をついて出てきた。
むこうも心得たもので、
「今年もやってきたのか」
「ここから先はぼくらに任せて」
そう言っているかのようだった。

このあとも
流氷縁にたどりついたしらせは、
なおも力強く南極を目指した。
頼もしい応援団を携えながら。

次はいよいよ、定着氷縁への突入だ。”

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