奇跡的な出会い

第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの18回目。
(写真は54次隊のときのもの)

ちょうど1年前の今日、
われわれ54次隊は、しらせの上でくじらと遭遇していた。

くじらが発見されると艦内では
「右(左)舷、〜(方角)、くじら。」
というきわめてシンプルな放送が流れる。

それを聞くやいなや、隊員たちは
すばやく防寒具をまとい、
双眼鏡や望遠レンズをもち、
ウオッチングに出かける。
単調になりがちな生活に
しばし潤いがもたらされるひとときだ。

見渡す限りの大海原の中でひたすら航海を続けるしらせの上で、
南大洋を回遊しているくじらとひょっこりと出会うということは、
宇宙空間を旅する小さな流れ星を奇跡的に地球から眺めたような、
砂漠の中に落とした100円玉を偶然拾うような?
ものすごい確率の出来事なんだろうと、感じつつ、
自分もこんなふうに、
優雅に、どこまでも自由に泳ぎ回って生きられたなら、
なんて、ちょっとうらやましく思ったりもした。