南緯55度

第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの17回目。
(写真は54次隊のときのもの)

私の記録によれば、
12月1週目の気温の変化はこう。

1日17℃ 2日12℃ 3日12℃ 4日7℃ 5日3℃ 6日0.2℃ 7日0℃

日ごとに気温が下がり、
夏から冬へと駆け足で進んでいるという実感があった。

とりわけ、昨年の今日12月5日は、
忘れられない出来事が3つもあった日だった。


1つめは、初ペンギン。
午前9:00頃、海洋上にペンギンが姿を現してくれたのだ。
よく見ると、マカロニペンギンだった。
これから先、
たくさんのペンギンたちやくじらたちやアザラシたちと遭遇することになるのだが、
初めて出会ったときの気持ちは忘れられない。


2つめは、初氷山。
16:30頃、海上にぽっかりと大きな氷山が近づいてきた。
このところ、ずいぶん気温が下がってきたなと思っていたばかりだったので、
そろそろかな、という期待はあった。
どんよりと曇った空のもと、
どことなく青白く光る氷山に、時を忘れて見入っていた。

3つめは、南緯55℃の通過。
ここの通過をもって、南極圏での活動に突入したことになる。
しらせは、「ほえる40度、狂う50度、叫ぶ60度」と言われる暴風圏を越えて進むが、
54次では、比較的穏やかな航海だった。
55次の航海はどうだろうか。
現在、「進めしらせ」のサイトを見ると、
南下から西進にかわっている模様。
初ペンギン、初氷山に盛り上がっていることだろう。”

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