出港の日
第55次隊の南極観測活動に合わせた
バーチャル同行シリーズの13回目。
(写真は54次隊のときのもの)
出港していく船を見送るときというのは、
なんとも言えないセンチメンタルな気分になってしまうものだが、
出港していく船の上で見送られる方も、
なんとも言えない微妙な気分になるということを、
この日、初めて知った。
今頃は、55次隊のみなさんは、
見送りの方々に大きく手を振りつつ、
離れゆく大陸の光景を目に焼き付けつける一方で、
次に訪れる南極大陸に思いを馳せているに違いない。
そして任務を果たす決意を
静かに胸のうちに秘めるのである。
こういうときは、
あまり先を考えすぎない方がよいらしい。
やるべきことの多さや、
果たすべき責任の大きさが気になり始めたら、
そんなときこそ、
「目の前のことを一つ一つつぶしていく」(副隊長談)、という。
まさに、往路のしらせの中はそんな感じだった。”