地球カレンダー

南極授業が授業であるために49

今回の2枚はこれ。

左は、立山の地形。
右は、南極の露岩地帯に見られる地形。
どちらも、氷河が形作ったものだ。

川の流れが周囲の地面を
浸食し、運搬し、堆積させるように、
氷の流れも同じように、
大地の上を動くときに、
そこを浸食しながらつき進んでいく。

そうしてできあがったこれらの地形には、
気の遠くなるような歳月を感じる。

地球46億年の歴史を1年カレンダーにたとえると、
人類が登場したのは、
12月31日のおよそ20時頃になる、
というのは有名な話。
同様に、
恐竜が絶滅したのは、
およそ12月26日頃となる、
いうのもよく聞く話。

これを昭和基地周辺の大地にあてはめてみる。

昭和基地周辺の岩石は約5億年前のものと考えられているので、
5÷46=0.1086956….倍
365日×0.1086956…=39.673912…日
つまり大晦日から39.673912…日前ということだから、
11月21日頃の岩石、ということになる。

この大地の上を
地球カレンダー約40日の間に
何度も何度も氷が流れて(氷河)、
この姿を形成した。
(大地が氷河の影響を受けたのは
 この40日の間の中でも
 もっと限られた期間になる)

この2枚の地形ができたのも、
地球カレンダーの上では、
まさにあっという間のできごと。

南極では、
そんなスケールで、
ものおもいにふけることができる。”

前の記事

同じ地球で

次の記事

おもてなしの授業