寝る時間が惜しい

南極授業が授業であるために33

光電池で発電した電気で走るおもちゃの電車。
しかも、
南極の太陽で発電した電気で、である。

風力で発電した電気で走るおもちゃの電車。
しかも、
南極の風で発電した電気で、である。

なんだかよくわからないけれど、
こんなどうでもよいようなことにわくわくすることが
実験、なんだと思う。

さっそく、
昭和基地の太陽に
手作りした光電池&コンデンサー蓄電装置を向けてみる。

季節は白夜の夏。
太陽は真夜中も沈まない。
地平線ぎりぎりのところを移動していく。
太陽に向けた太陽光パネルがほぼ直立していることからも
それがわかるだろう。

この真夜中の太陽で、
本当に電気が作れるのか。
作れるとしたら、どのくらいなのか。

ストップウオッチとテスターと
野帳とボールペンと
道具一式と温かい飲み物を持って
自分だけの屋外理科室に行くのが日課だった。

毎日、寝る時間が惜しいと思えるくらい、
この時間が楽しくて仕方がなかった。

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