心の琴線に触れる

南極授業が授業であるために14

授業で使うコンテンツが、
子どもの心に響くものになるためには、
前述したようなことが背景にある。

だが、もう一つ、
忘れてはならないことがある。

それは、
「ついに世界初を成し遂げた研究者の、
 まるで少年のような喜びとあの瞳の輝き」だ。
それを映し出した部分の映像が、
子供たちの心をつかんだのだと思う。

そこには、理屈もなにもないのである。

実は、授業のよしあしを握る鍵については、
近年の教科教育の研究によって
少しずつ明らかになってきている。
いわゆる、王道の授業理論が
実践的かつ科学的に構築されつつある。

しかし、個人的には、
それでもなお、
最後の最後の部分、つまり、
心の琴線に触れるような部分は、
子どもと教師と教材との
共同作業で作り上げていくしかない、
そう思っている。

あの日、
あの時、
あの遠隔授業をとおして生まれた、
あの空気感は、
2度と生まれないのである。

でも、
授業というのは、それでいい。”