シンプルさ

南極授業が授業であるために12

南極昭和基地での観測、設営活動は、
通常の状況とは異なり、
一筋縄でいかないことが多い。

それだけに、隊員は全力を尽くす。
全力を注いでいるところには、
いつもドラマが生まれる。
夏の甲子園、オリンピック、などがそうであるように。

今回、JARE54においても、
忘れがたいドラマがたくさんあった。
そのひとつを取り上げたコンテンツが
「JARE54-世界初!無人航空機気体サンプリング 」

これは、昭和基地周辺の上空から
気体サンプルを回収するのに
なんと「無人の模型航空機」を利用しようという試み。

授業者の実感としては、
おそらくこのコンテンツを取り上げていた時間帯の
子供の反応が集中していたのではないと感じている。

では、なぜこのコンテンツが「教材」となり得たか。

一つ目は、
「ラジコンのような航空機」が子どもたちにとってとても魅力的な存在であり、
同時にそれが、
「なぜ、南極で模型飛行機なの?」
という予定不調和を起こしていたことだと考える。
このシンプルさが
授業では大事なのである。”

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