あれは夢ではなかったのか(6)(vol.128)

もしかすると、
あれは夢だったのか。。。
つい、そう思ってしまいそうな光景がいくつかある。
それらを書き留めていくシリーズの6回目。
(6) 海氷上の石庭

スカーレンに向かうヘリの窓からは海氷上の様子がよくわかった。
真夏に近づくにつれ海氷は解けはじめ
それまで真っ白だった海面に透き通った青色のパドルができ始めている。

その自然が創り出した白と青の模様が
京都の寺院などで見た石庭の模様と重なった。

かつて仏教の高僧が喜びや悲しみを超越してようやく至った悟りの世界と
南極の自然が人を寄せ付けない荒々しさの中に作りだした一瞬の美の世界とが
人知を超えたところで結びついたあの光景。

もしかすると、
あれは夢ではなかったのか。。。”