あれは夢ではなかったのか(5)(vol.125)

もしかすると、
あれは夢だったのか。。。
つい、そう思ってしまいそうな光景がいくつかある。
それらを書き留めていくシリーズの5回目。
(2)S17の日没

南極大陸への玄関口のひとつにS17という場所がある。
そこはイメージ通り、いや、それ以上の大陸の大雪原であり、
どこまでも見渡せる大パノラマが目の前に広がっている。

私たちが訪れたこの日は、
ちょうど太陽の沈まない季節が終わったばかりの頃。
短時間だが、太陽が地平線(氷原線?)に沈む瞬間が見られるということで、
隊員たちはその瞬間を固唾をのんで(寒さも忘れて)外で待ち続けた。

夜11:20頃、その時は訪れた。
地球の縁の向こうで太陽が沈んでいく。
最後は、細い細い線のようになって、ついに日没。

太陽が沈む、というごく当たり前のことを
ある隊員は大はしゃぎで、ある隊員は感動して見つめていたあの光景。

もしかすると、
あれは夢ではなかったのか。。。”