あれは夢ではなかったのか(2)(vol.122)

もしかすると、
あれは夢だったのか。。。
つい、そう思ってしまいそうな光景がいくつかある。
それらを書き留めていくシリーズの2回目。
(2)巣作りに励むペンギン

アデリーペンギンの巣は、小石を集めて作られていた。
直径約50~60cmの円状に、それはぎっしりと敷き詰められていた。
試しにその数を数えてみると、ある巣の場合で1460個。
くちばしに一個ずつ上手にくわえて運んでは並べていった結果だ。

すでに繁殖のタイミングを終え、
つがいになりきれなかったペンギンが、
それでもひたすら巣に小石を運んでいる姿がなんともいじらしい。

本来刻まれている「本能」のもと、誠実に生命を全うする、
そんな生き方は不器用ではないということを知ったあの日。

もしかすると、
あれは夢だったのか。。。”