南極大陸からの初月の出(vol.73)

かつて、
「初月の出を見に行こう」という理科の単元を組んだことがある。
「初月の出」とは1月1日に初めて昇る月のこと。
もちろん造語である。

一年で最初の月が、
いつ、どの方角から、どんな形で昇ってくるかを考えることは
子供たちにとってわくわくすることではないかと考えたのである。

月や星の単元は、
子供の継続観察や追究意識の醸成が難しい単元の一つで、
それをなんとかしたいという一念だった。

あの年は、ちょうど1月1日が満月の日で(あるいはその前後が満月)、
東の立山連峰の稜線から昇ってきた見事な月を
冬休み中にも関わらず観察しにきてくれた
数名の子供たちとともに眺めたのを思い出す。

あれから約15年が過ぎた今、私は、
1月1日に南極大陸から昇る月を眺めていた。
形は、あの時と同じとまではいかないが、ほぼ満月。

一年で最初の月が、
いつ、どの方角から、どんな形で昇ってくるのか、
もう子供ではない大人の自分が
わくわくしながら予想し考えてしまっていた。
気がつくと、
大陸と月が両方見られるような場所を
真剣になって探していた。

2013年1月1日午後11:00頃、
大陸の地平線(?)氷平線(?)から昇る月を
しっかりとまぶたに焼き付けた。