元日は氷床の上で(vol.72)

みなさま、明けましておめでとうございます。

新年は、ヘリオペレーションで幕を明けた。
行き先は、南極大陸と海の境にあるホノール氷河。
そこにヘリコプターでアプローチし、
GPSの機器を設置する隊員たちに同行した。

大陸の大氷原は、端が見えないほど真っ白に広がっていて、
白い砂漠の中にぽつんといるようなそんな感覚になった。
氷河は、凍って止まっているにもかかわらず、
その鋭い様はまさにしぶきを立てて流れる河そのものだと感じた。

南極では、また別の時計で時が動いているのだと思う。
人の目でものごとを見ていては、
本来見えるものも見えなくなってしまうのではないだろうか。