ギャップとフィッティング(vol.5)

訓練や講義の合間をぬって行われた
装備品のフィッティング。

施設の一角に設けられたスペースには、
防寒具のジャンパーやオーバーパンツや手袋などが
各サイズごとに並べられていた。

こうした装備品からは、
極域の自然の厳しさや、
日々研究や作業に打ち込む
隊員たちの生活ぶりが推し量られた。
それは、とりもなおさず、
今の自分の生活と南極とのギャップを自覚した瞬間でもあった。

さて、
こちらは越冬隊用の防寒靴。
これまで見たこともないような
多機能・高性能の長靴だ。

もしも、子どもの頃に
こんな長靴をはいて雪道を登下校していたら、
それはそれは楽しくて仕方なかっただろうなあ、
と思いながら眺めていると、
「どう?履いてみたら?」と
一人のベテラン隊員が勧めてくれた。

「インナーが足にフィットして良い感じですね」
と答えると
「本当は分厚い靴下を履くから余裕をみておくといいし、
 かと言って
 ぶかぶかすぎると歩きづらかったりするんだ。
 結構、昭和基地では歩くんで。」
と教えてくれた。

フィッティングコーナーで会話を交わしたこちらの隊員さんは、
どうやら、
昭和基地での生活にも、
見事にフィッティングしておられたようだった。