fzk48

今、中フロアーの鉄棒周辺が熱い。
体操選手顔負けの見事な技の競演が
そこで繰り広げられているのである。

その主な選手たちの顔ぶれは、
実は4の1の女子たち。

足をひっかけてひょいと体を起こしたり、
体を大きく揺さぶってくるっと回ったり、 
何度も何度も連続で回転し続けたりと、
その歯切れの良い運動には
思わず足を止めてしまう。

これは、体育の授業でもなければ
スポーツクラブの練習でもない。
ただただ、純粋な「遊び」の場なのである。
にもかかわらず、
そこで身につけている技の高さや精度は
かなりのものがある。

すごいのは、
そこに特別な指導者がいるわけではない、ということである。
互いに、こつを教え合い、
互いに、「もう少し」「がんばれ」「上手だね」と声を掛け合い、
互いに、サポートしあっているのである。

さらにすごいのは、
それが毎回10分程度の休み時間中の練習、ということである。
何時間もぶっつづけで練習できる時間が保証されていたわけではなく、
しかも、順番のきまりを守って友達と交代しながら、
そういうことをこつこつと積み上げてきた結果なのである。

思えば、
私たち「親」の世代にもそういうことは確かにあった。
「剣玉」や「ヨーヨー」に夢中になってその技を高め合ったあの日。
魚とりや昆虫採集に夢中になったあの日。
毎日のように2〜3本の鉛筆をナイフで削って筆箱にしまっていたあの日。
そこには、べつに、
勉強とか、練習などといった意識はなかったはずだ。

そう考えているうちに
ふと現代に意識が戻ってくる。
すると、目の前には、
あの体操選手顔負けの見事な技の競演が
繰り広げられている。
その主な選手たちである4の1の女子たち。
名付けてfzk48。
わたしは勝手にそう呼んでいる。

よく似たネーミングのタレントが活躍中だが、
そもそもタレントとは、「才能」という意味。
新たな才能がfzkから発掘されている
まさにその現場のひとつが、
中フロアーの鉄棒周辺かもしれない。