かえるのうた

かえるのうたが
きこえてくるよ
げろ、げろ、げろ、げろ、くわ、くわ、くわ

この、かえるのうた、
げろ、げろ、げろ、げろ、くわ、くわ、くわ
というだけに、
まるで1匹のかえるの独唱のようにも思える。

しかし、
げろ、げろ、げろ、げろ、くわ、くわ、くわ
というのは、おそらく、
1匹のかえるだけのうたではなく、
たくさんのかえるたちの大合唱のこと。
水をはった広い広〜い田んぼから、
夜風にのって辺りに響き渡り、
それが耳に届いて共鳴する、
あのうたである。

不思議なのは、
何百、何千というかえるたちが、
一斉に、思い思いにこえをあげているにもかかわらず、
やはり、かえるのうたは、
げろ、げろ、げろ、げろ、くわ、くわ、くわ
と、大きな独唱のように聞こえてくることである。

どこかで、タクトをふっている者でもいるのだろうか。

今晩は、その主を、
どこかの田んぼのど真ん中に探してみたくなった。