続・たまご

水槽の中央に無造作に配置している一塊の藻。
水替えの時に、さらっとゆすいで
また、水槽の中央にポンと投げ込んでおく。
冬の間は、それだけでよかった。

季節がめぐって、水温も上昇し、
メダカたちの産卵もひんぱんになってきていた。
水槽の中央の藻は、
今やメダカたちのかっこうの産卵床となっていた。

水替えのついでに、その藻を取り出す。
ちょっと触れただけで、
数え切れないほどの卵があることはすぐにわかった。

水槽洗いはほどほどに、
すぐにその藻をもって教室に向かった。
朝、教室のメダカを覗くのが日課となっていた子たちが、
子「先生、メダカの水槽がありません!」といいながら、
洗ったばかりのメダカの水槽を抱えた担任に駆け寄る。
子「あ〜、なんだ。そういうことか」と落ち着きかけた子供たちに、
T「メダカの卵がいっぱい取れそうだよ。だれか一緒に取ってくれるかな。」
と依頼してみる。
子「やりた〜い!!」
落ち着き駆けた子供たちが、
再び活気づいた。

洗面所は、即席のミニ実験室と化した。

ミニ博士たちが、目を凝らして卵を確認する。
子「へえ、これが卵なんだ〜」
子「私、生まれて初めて見たよ」

おそるおそる指先でさわってみる。
子「つぶれないかなあ」
子「結構、かたくてしっかりしているね」

なれない手つきで解剖顕微鏡を扱う。
子「あわみたいのが見える」
子「あ、今なにか動いたような気がする」

情報や疑似体験があふれる今日だからこそ、
子供たちにとっての初めての体験!をどうプロデュースするか、
子供たちが実感をともなう知識!をどう保障するか、
ということが私たちの大きな課題としてのしかかる。

将来、社会の大きな期待を一身に受けて
その限りない可能性を開花させていく子供たちの
原体験とでもいうべきものが
貧弱であってはならないと、
よく思う。

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