公開授業

教育実習も多くの成果を重ねつつある。
その一端を公開する授業が、
2年次生から順に始まっている。
教育実習の授業とは言え、
そのねらいや質には目を見張るものがある。
それもそのはず。
実習生の仲間が力を結集し、
互いに助言し合い、問題を克服しながら、
45分の授業の中に、そのエキスを注いでいくのだから。

6の1家庭科
主食、主菜、汁物、副菜。。。。バランスよく採りましょう
このねらいに迫るために注目したのは、
子供たちが考えたメニューだった。
例えば、
スパゲティー、鳥のからあげ、スープ、「サラダ」
ごはん、さんまの塩焼き、みそ汁、「サラダ」
と言う具合に。
みんなが考えたメニューの「副菜」の部分のほとんどが「サラダ」だったのだ。
そんな子供たちが、
一日に摂取したい野菜の量は350gだという事実に出会うのが本時。
実際、350gの野菜というのは山盛りなのである。
こんなに食べられない!、いや、きっと食べられる!と、きっと子供の心が揺さぶられるだろう。
食べる方法がある?それは。。。
ご飯に刻んで混ぜたり、
主菜と一緒に炒めたり、
汁物と一緒に煮たり、
こうして、子供たちが
副菜以外の主食、主菜、汁物へと目をむけていく。。。。。。
「バランスよく採りましょう」と言わなくても。

6の1社会科
ノルマントン号事件から、不平等条約の改正に至るまでの
その社会的背景を考える
このねらいに迫るためには、
あの「ノルマントン号事件」を抽象するたった1枚の資料の中に
どれだけの「不平等さ」があるのかを
子供たちが見いだしていく過程を大切にした。
それは、やがて事件そのものだけでなく
当時の日本の社会できっと虐げられてきたであろう姿にも波及していくだろう。
さらに、その不平等さが浮き彫りになればなるほど、
反対に、その不平等さを平等にした動きに対しても
次第に気になり始めていく。
そこで登場したのが陸奥宗光。
彼の功績がどのようなものであったのか、
子供たちの興味はさらに高まる。
授業には、そうした仕組みがあった。

6の1算数科
およその面積の求め方を考える
このねらいに迫るためには、
およその面積を求める方法が多様に保障されていることが不可欠。
およその面積の求め方は、
子供の力をもってすれば、幾通りも見いだすことができる。
その力がいかんなく発揮されるようにしたい。
例えば、
だいたい正方形とみなして、
おおよそ三角形とみなして、
台形や長方形を組み合わせて、
はみ出した部分を、欠けた部分につなげて、
できるだけ小さい正方形を敷き詰めて、
などがそうである。
まずは、この多様性が保障されていることが大切であろう。
さらには、
そもそも、何のためにおよその面積を求めなければならないのかが大切である。
おおよその面積を求めて何を比べたいのか、
そこが重要である。
それがあって初めて、
正方形作戦、三角形作戦、台形作戦、切り取り移動作戦、敷き詰め作戦などなどの
比較・検討が始まるのである。

どの授業も、
一緒に考えていて楽しくなってくる。