長野県栄養士会研修会 「南極の食卓風景から考えたこと」

 9月2日に長野県栄養士会の研修会にお邪魔させていただいてきました。本会の研究教育部長をなさっておられる松本大学教授の廣田先生とは、とあることで勉強の機会をいただき、そのご縁でお誘いいただくこととなりました。

 この日のテーマは、「南極の食卓風景から考えたこと」。これまで、昭和基地での観測活動を「食」という切り口から振り返ったことはほとんどありませんでした。ところが、本会に向けて資料を準備する中で、私自身、意外な発見がたくさんあったのです。

天然の冷凍庫(南極大陸S17地点にて)

 例えば、南極探検の歴史の中でアムンゼン隊とスコット隊の南極点到達競争はあまりにも有名ですが、そのとき明暗を分けた要因の一つに両隊の食糧事情の違いがあったこと。また、昭和基地でいただく毎日の食事メニューやブリザード襲来の折には、調理隊員の秘めた気遣いがあったこと。野外活動中のテント内の食事時間には先輩から後輩へ語り継がれる秘話があったこと。「南極の食卓風景」は、単に栄養を補給することに収まらない意味があることを認識させられました。

 貴重な機会を与えてくださいました廣田先生はじめ、参加者の方々に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。