S17の航空拠点(vol.96)

南極というところでは、
南極に基地を持つ複数の国々が共同で研究をしたり、
研究者同士が交流して研究をより幅広く行ったりすることがある。

S17という場所は、かつて
そんな国々に対して燃料の補給や物資の調達に協力する
国際空港のような航空拠点になっていた。
したがって、S17には、
その航空拠点にふさわしい滑走路や建物が必要だったという。
たしかに、ここは滑走路にはちょうどよい平坦な場所に見える。

この航空拠点の見所の一つはこの建物だろう。
全体がジャッキアップ式の構造になっているのだ。
建物の下にある程度の空間をつくって
そこに風を流せるようにしておくことで、
ドリフトができにくくなるという。
これがなければ、
すぐに高さ数メートルにもなるドリフトができて
建物は雪の下に埋もれてしまうのだ。
建築物にも、科学の目が向けられている。

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