海氷上訓練(vol.64)

今日は海氷上訓練が行われた。
足下は凍っているとは言え、その下は海。
ひとたび海氷上に足を踏み入れると、
その状態は、かなり複雑なのがすぐにわかる。
タイドクラックと呼ばれるクレバスのような深い割れ目や
プレッシャーリッジという大きな起伏があるのだ。
真っ平らな氷のスケートリンクとは違う。

しかも、厚さ2〜4mもの厚い氷は、
一見、安定しているように見えて、
実は、気温や水温や太陽光、さらには波の振動なども加わって
常に変化している。

今日の訓練では、
ゾンデ棒と言われる長い棒を雪面に差し込みながら
慎重に何度もタイドクラックをまたいだが、
そのわずかな隙間の底が
まったく見えなかった。
まさに手に汗にぎる瞬間の連続。

通常の訓練という概念を遥かにこえた
実践的教訓となった。