黄色い宝石

この日、栄養教諭の計らいで、
給食の食材になるトウモロコシの
皮むき体験が実現した。

みんなの机をグループの体型にし、
新聞紙を広げ、
トウモロコシの到着を首を長くして待った。
そこに、山積みになったトウモロコシが到着!
みんなのボルテージは一気に上昇した。

栄養教諭 「今日は、給食の“お仕事”をお願いします。
      お手伝いではありませんよ。全校のみんなのための
      大切なお仕事。心を込めてしてくださいね。」
みんな  「は〜い♡」

目の前にあるのは、
いつも見慣れているトウモロコシとはちょっと違っていた。
皮がついているのだ。
それをみんなは、
手際良く、そして、やさしい手つきで
1枚1枚むいていった。
やがて、中からいつものトウモロコシの姿が現れた。
子どもたちは次々と歓声を上げた。

子 「トウモロコシがぴっかぴか光っているよ、ほら!」
子 「お母さんの宝石みたいだ、これ。。。」
子 「どうしたらこんなきれいなのができるのかなあ」

短い言葉だが、感性が響いている言葉だった。
短い時間の体験だったが、濃密な時間だった。

この日の給食は、みんな、
真っ先にトウモロコシに
かぶりついていた。