紙芝居

「紙芝居が始まるよ〜」
「先生、今日も紙芝居読んで」

8:15が近づくと
2の1ではこんな声が
どこからともなく聞こえてくるようになった。

担任がしているのは、実は半人前程度の本の朗読である。
それを「紙芝居」だと言った覚えは全くない。
それでも、子どもたちがそれを「紙芝居」だというのは、
きっと、
彼ら自身の豊かな想像力のせいによるものだと思う。

実際に、場面が次々と変わっていく絵などないし、
登場する人物によって声色を変えるほどの技量もない。

しかし、
お話がはじまるやいなや、
子どもたちは
水を打ったように静まりかえる。
そして、
夢を見るかのようなその純粋な目には、
確かに、
紙芝居の画面が浮かんで見えているのである。

もしかしたら、
その画面は、
ハイビジョンや3D以上の
リアルさを兼ね備えているかもしれない。