卒業式モード

昨日からの突然の冷え込みと、
思いがけない降雪&積雪で、
今朝の体育館の空気はピンと張りつめていた。

そんな中、
今日から、卒業式の全体練習が始まった。
椅子をもって体育館に規則正しく整列し、
指導の先生の一言一言に注意を払い、
おなかの底から大きな声を響かせた。

「おめでとうございます」
「ありがとうございました」
そんな、たった数文字の、
しかも、同じ言葉を
何度も繰り返して練習した。

国歌、
校歌、
そんな、いつも歌いなれた、
しかも、短い歌を数小節ごとに区切って
何度も繰り返して練習した。

寒い中、子どもたちがよくがんばるこんな光景は、
学校では、毎年のように
繰り返されてきた。
どんなに社会が便利に効率的に変わろうとも。

たった数文字を繰り返す練習に生産性は少ないのかもしれない。
1分前後の歌を数十分繰り返す練習は費用対効果の考えから外れることかもしれない。
今どき、暖房がほとんど効いていない施設に長時間いるなんてことも多くはないはずだ。

しかし、教育という営みには、
そんなことだけでは片付けられない何かがある。
あまり先回りしすぎない方がいい。
みんなで見据えていたことは、
卒業式を卒業生にとっても自分たちにとっても
よりよいものにするということ。
あの張りつめた空気の中で、
同じ言葉を、短い歌を、長時間練習することは、
そのためには必要なものなのかもしれない。

気がつけば、あっという間に
2時間目の授業が終わりに近づいていた。
明日もまた、張りつめた空気の中で練習を繰り返す。
いわば、それが、卒業式モード。