珍プレー

体育は、縄跳びからティーボールへ。
現在、その練習リーグを始めているところ。

2学期のキックベースといい、このティーボールといい、
野球型のゲームは、案外そのルールが難しい。
子どもが、それら新たな知識やルールを身に付けていくには、
座学で理解していくというわけにはいかない。

それには、まず、
これまでの経験を当てはめてみることが効果的。
この点については、
2学期にみんなが夢中になった「3の1キックベース大会」が
よりよい共通の既習「経験」となっている。

それともう一つ、
繰り返し為すことによって学ぶことが効果的。
この点については、
新しいことにも前向きに取り組もうとする「やる気」が
この上ない原動力となっている。

さて、
そんな「経験」と「やる気」に支えられているティーボールだが、
今日は、こんな2つの珍プレーがあった。

1つ目は、マウンド上にある白コーンポストに打球が命中!
打者をアウトにする際、
打球を捕って、
1塁ベースか、白コーンポストにタッチする、のだが、
打球が、偶然、そのまま白コーンポストに命中したのだ。
子どもたちは、アウトだ!ヒットだ!などと言った。
こんな珍プレーは初めてのことなので、それも無理はなかった。

2つ目は、高い体育館の天井に打球が命中!
子どもたちは、アウトだ!ヒットだ!などと言った。
こんな珍プレーは初めてのことなので、それも無理はなかった。

どちらのケースも、意見は分かれ、白熱したが、
みんなの顔には笑いがあった。
その場を明るく受け流し、
みんなで新たなルールを創り上げていこうという空気があった。

そこで、この珍プレーについての話し合いとなった。
ただのアウト!セーフ!の議論でないところがまた、よかった。
例えば、こう。

アウト派の主張
白コーンポストにタッチでアウトなのだから、
打球は、自分からアウトになりにいったようなもの。

ヒット派の主張
もともと、打球が飛んだ方向はフェアエリア内だからヒット。

ファール派の主張
バッター側は、
白コーンポストを狙ったわけではないから、
むしろ被害者。
守備側も、
捕れるボールが、コーンに当たってコロコロ転がって捕れなかったのだから
やっぱり被害者。

などなどの意見が出てきて、
そして、
互いの立場を理解し合って、
そうして、
「白コーンはファール」
という新ルールができあがった。

同様に、
「天井はホームラン」
という新ルールもできた。

今日の2つの珍プレーは、
「経験」だけでは解決できない問題があるということを浮き彫りにすると同時に、
「やる気」さえあれば、どんなことでも前向きに笑顔で解決できることを
私たちに教えてくれた。