富山大学附属小学校授業研究

先日、富山大学附属小学校の授業研究会に参加してきました。
小学校第6学年「水溶液の性質」です。
提案点は非常に興味深いものでした。

塩酸に溶けたアルミニウムは、
化学変化の結果、違う性質の物となっています。
そこまでは、通常の授業の通りです。

今回、授業者が視点を当てたのは、
塩酸の方でした。

化学変化ですから、
それは、両者の相互作用で進むもの。
今回の提案授業は単に変化の前後の理解を深めるというよりは、
化学変化という概念の形成をねらった授業でした。

その局面は、実際は次のような言葉で出てきました。
「塩酸の力は残っているの?」

塩酸はアルミニウムを小さくしていった。
塩酸がアルミニウムに入っていった。
水素と一緒に出て行った。
そしてアルミニウムはおニューアルミになった。

そう考える児童たちが立ち止まったのは、
「だったら塩酸もおニューになったのか」という点。

ここにあらたな「問い」の創造が見られます。
対話によって「問い」が創造されることが
子どもの姿で検証されたのではないかと思いました。

たいへん勉強になりました。
ありがとうございました。

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