装備配布(vol.15)

8月の全体打ち合わせから1ヶ月後。
9月の全体打ち合わせが行われた。

分刻みで
各部署からの連絡が伝えられ
この日も
あっという間に一日が過ぎた。
気がつくと
あたりはすっかり薄暗くなっていた。

と、そこからもう一つ
大きな仕事がまっていた。
備品の配布である。

例の倉庫には
一人一人の装備が隊員別に並べられていた。
それもそのはず。
同じ観測隊といっても
隊員は一人一人行動内容が異なるのだ。
夏隊、越冬隊、
沿岸調査、氷上調査、
設営作業、基地内作業、などなど
活動内容によって装備する物や数が少しずつ違っている。

その上、
隊員によってはいくつか重複して行う場合もあったり、
事前に調査したサイズもそれぞれだったりする。
これをとりしきっている人は
いったいいくつ頭脳をもっているのだろうかと思うくらい
複雑な作業だったに違いない。

最後は一人一人が確認して
ダッフルバッグにつめて自宅へ送る。
本来は試着をして
サイズを確認することになっていたが、
そんな時間はだれにもなかった。

「着れるかな」じゃねえよ「着るんだよ」か。。。
そんなフレーズが思わず口をついて出る。

「できるかな」じゃねえよ「やるんだよ」
と書かれた張り紙をどこかで見たせいらしい。