今日は強風。
となりの学園では、
その勢いに乗るように
運動会が盛大に繰り広げられていた。
この強風が少しやんだ頃、3の1では
理科「風やゴムのはたらき」の学習の
最終局面を迎えていた。
子供たちは、
一見、目に見えやすい風車の「速さ」から
目には見えないが確かにそこにある「力」へと見方を変えながら
実験と記録を重ねていた。
この過程は、
エネルギーという言葉を知らない子供たちが
エネルギーというモノ(概念)があるということを
自分の中に形成していく過程と重なる。
最後に、各自の手作り風車をもって
外に出た。
風車が勢いよく回った。
「うちわであおがないのに回ってる!」
「ひとりでに回ってる!」
「高く上げるとよく回るよ!」
「こっちの方に風の通り道があるよ!」
みんなは、
前庭を歩きながら、
風の力を感じていた。
みんなは、
風車の回転を確かめながら、
風のエネルギーを探し始めていた。
風を感じるとき
子供にはたらく概念が
またひとつ増えた。
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どんなにゆっくり話しても
どんなにわかりやすく書き表しても
どんなに順序立てて指示をしても
どんなに○○の時は○○すると訓練しても
どんなにペアや小グループなどの形態を変えても
どんなに明快にまとめた資料をご覧なさいと言っても
子供が学ばなければならないことの中には、
私たちが教えることができないものだってある。
ただし、教えられないことがあっても
それを、学ぶことができないというわけではない。
教えられないことでも、
それを学ぶことができるのは、
授業という営みだけだと思う。
そんな授業を
私は確かに見たことがある。
そんな授業をするには、まず、
私たちが教えることができないものだってある、
という原則の上に教師自身が立つことが
大切なことのような気がする。… 続きを読む...
3の1の子たちは読書が大好き。
一度集中すると、
教室は水を打ったように静まりかえる。
そんな子供たちだから、
学級の本や、フロアーの本は、
読み尽くされたものが多くなってしまった。
そこで、先日、
担任は十数冊の本を教室に持っていくことにした。
家で読まなくなった本で、
学校で3年生が読むにふさわしいと思われる本。
本に飢えている?子供たちは、
むさぼるように読み始めた。
数日後、
クラスの友達が数冊の本を手に登校した。
「これを学級文庫に使ってください」
見ると、まだまだきれいな本である。
汚れたり、破れたりすることがあるかも知れないことを
快く了承してもらい
学級文庫の仲間に入れさせてもらった。
家で読まなくなった本で、
学校で3年生が読むにふさわしいと思われる本。
汚れたり、破れたりすることがあるかも知れないことを
了承してくれるクラスのおともだちは、
3の1の学級文庫まで。… 続きを読む...
先週、アゲハの幼虫を手に登校する子がいた。
近所の木の葉にいたのを
今年もわけてもらったとのこと。
去年のアゲハはこんな模様だったから、
今年のアゲハはどんな模様なのだろうと、
楽しげに話をしてくれた。
週が開けたこの日も、
その子の手には同じアゲハのケースがあった。
土曜・日曜の間、アゲハが心配だからと、
家に持ち帰ってお世話を続け、
再び、学校に持ってきてくれたのだった。
みんなで、またそのアゲハの幼虫を覗き込む。
こんどは、一回り大きくなっていたのがすぐにわかった。
体の白い線もくっきりとしていた。
どうやら、この間に脱皮をしたらしい。
同じ幼虫を観察しているのに、
先週見た時の感動と、
この日の興味は、やっぱり違う。
アゲハの成長とともに、
ぼくらも成長をしている。… 続きを読む...
3の1なかよしカップ。
今日はその第4回。
種目は「長なわとび」。
練習タイムの後、
いよいよ2回の試技に臨んだ。
1回目。
各団の記録は11〜17回だった。
再度、練習タイムをもうける。
しかし、最初の練習タイムの時とは
その様相が大きく違う。
一人一人のやる気が前に出ている!
縄に入るまでのタイミングをとる時間が短くなっている!
縄から出てくるときの動きが俊敏になっている!
互いの声かけが活発になっている!
失敗した友達への励ましが大きくなっている!
ずっと、この光景を見つめていたい、とも思ったが、
気を取り直して、笛を吹く。
さて、2回目。
各団の記録は、なんと、25回〜37回に伸びた。
2回の試技の回数を合計し、
第4回3の1なかよしカップの順位は決まった。
勝敗はついたが、どの団も、自分たちの記録の伸びに満足気だった。
最後に、整列している子供たちの中から声が挙がる。
「先生、○○ちゃんね、すっごく上手になったんだよ」
(うん、そうだよ、そうだよ)
この日、子供たちが、本当に満足していたのは、
順位に(他者との比較に)ではなく
記録の伸びに(自分自身の成長に)でもなく
ただ、
共に高まることができたことに。。。だったのである。
教育って何であるかってことを
まだまだ子供に教えられている。
教育って何であるかってことを
本当に知っているのは
もしかしたら子供だけかもしれない。
連絡
宿題 :漢字の学習
持ち物 :体操袋
お知らせ:内科検診
防犯ブザーで不備があれば担任まで
※バスの運行時刻が数分の幅で変更になっています。
ご確認をお願いいたします。… 続きを読む...
先日からアナウンスしていたように
今日の書写は「毛筆」。
中には、初めてのお習字だった子もいるようだ。
朝から、真新しい習字道具を手に登校してきた。
教室では、互いの道具を比べあったり、
昨晩、家で練習したらしい道具の扱い方などについて
楽しそうに話したりする姿が目立った。
私たちにはいつもと変わらない一日のようだが、
子供にとっては
なんとなくわくわく感のある一日だった。
習字の時間が近づくにつれ、
「私の筆は固いのですが、どうするんですか?」
「小筆がちくちくなんだけど、書けますか?」
などと、期待とも不安ともとれる質問が相次いだ。
担当のN先生の姿が見えると、
いよいよだ、とみんなの気持ちが引き締まるのがわかった。
とは言え、
すぐに墨汁と筆で紙に書くわけではない。
「最初が肝心」と心得ているN先生に、
子供たちは、はやる気持ちをうまくコントロールされながら、
道具の置く位置や、
上手に書くこつ、
提出時の教室の歩き方まで、
「最初にしておくべきこと」をしっかりと学んだ。
墨汁のふたを開ける時がきた。
慎重に慎重にふたを開け、
そうっと出し過ぎないように注ぎ込み、
確実に確実にふたをしめた。
まずは、手に握った新しい筆のその先に、
墨汁が少しずつしみこんでいくのを見つめた。
(こういう段階を踏むところは、さすがN先生だった)
慣れてくると、
少しずつその深さを深くしていった。
白い紙の上では、
鉛筆とはまた違う感触でそこに線が浮かんでくることを味わった。
こうしながら、はじめてのお習字の時間は終わった。
が、実は、ここからが山場なのである。。。
残った墨の吸い取り、
書いた紙の片付け、
墨のついた筆先の始末、
ケースの中の整頓。。。
ここでも、一人一人が、最後までしっかりと取り組んだ。
N先生の緊張は、ようやくここで緩むこととなる。
そして、ひとこと。
「いやあ、上手! ほんと、すばらしい!」
子供たちにとってのわくわく感は、
ここで最高潮に達したに違いない。
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宿題 :日記(31~40)
算数ドリル
持ち物 :
お知らせ:リコーダー(本日、一部の子に配布)
(まだの子は、明日、配布します)… 続きを読む...
子供たちと一緒にいて心地よいのは、
おそらく、その一つとして
つまらぬ損得勘定なんかぬきにした
極めて純粋なフットワークの軽さが
あるからだろうと思う。
たとえば、
担任が、ノートやプリントなどの提出物を
番号順に並べ替えていると、
決まってその横に立って、
「じゃ、ここから私が並べます」
と言いながら、
その作業を手伝ってくれる子供たちがいる。
担任が、体育の場作りのために
道具を並べていると、
決まってその後からついてきて。
「先生、ぼくもその仕事がしたいです」
と言いながら、
学習の準備を共に整えてくれる子供たちがいる。
担任が、板書でつかった磁石のおはじきなどを
取り外して箱に詰めこんでいると、
決まってその手をさえぎって、
「これ、はずしてもいいんですか?わかりました」
と言いながら、
美しく整然と、色分けまでしながら片付けてくれる子供たちがいる。
担任が、黒板を消していると、
その黒板消しを、他の友達と取り合うようにして。。。。
担任が、宿題のドリルの束を手にもっていると、
帰りの支度の真っ最中でも、椅子から飛び出すようにして。。。。
となりの友達が、休み時間にすりきずをした際には、
自分はすこぶる元気でも、まるで自分のことのように。。。。
そんなみんなのように、
心のフットワークは軽快でありたい。
いつでも、
どこでも、
だれにでも。
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宿題 :日記(21〜30)
算数ドリル
持ち物 :習字道具(すべてに記名)
新聞紙一日分(習字用)
うちわ(理科)
お知らせ:習字道具の扱い方の練習をしておきましょう。
明日の書写(毛筆)に向けて、真新しいシャツ・ブラウスは避ける。… 続きを読む...
3の1なかよしカップ。
ドッチボールやリレー、
幅跳びやソフトボール投げなどが
その種目に予定されている。
今日は、そのフラフープ編が行われた。
たくさんのフラフープを集めて、
まずは個人練習タイムが始まった。
学校のフラフープは、どれも同じとは限らない。
長年、多くの子が使ってきたものだけに、
ちょっと折れ目がついたものや
修理がほどこされたものも
中にはあるというもの。
そんな古いフラフープが、
たまたまある女の子の手に手渡されようとしていた。
テープでぐるぐる巻きにされた
見るからにみすぼらしいフラフープだった。
差し出された古いフラフープに
一瞬、その子の手が引いた。
(できれば、そんなのは使いたくないなあ)
その子でなくても
誰もがそう思うような代物だった。
と、その時、
「あ、なら、その古い方はぼくが使うよ。
はい、代わりにこれを。」
と言い寄る男の子がいた。
男の子は、交換をためらっている女の子の手から
古い方のフラフープを自分のところにたぐりよせた。
そして、
何事もなかったかのように、
そのみすぼらしいフラフープで
華麗な技を演じて見せた。
でも、本当に華麗だったのは、
そんな立ち居振る舞いの方だということは
言うまでもない。
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宿題 :日記(1〜10)
持ち物 :視力カード(はんこ)(まだの人)
お知らせ:下校時間および下校方法の確認をお願いします。
追記
その後、
その女の子が
男の子にこう言っているのが聞こえた。
「ありがと。フラフープ、交代で使おう。。。」… 続きを読む...
給食が終わって、
みんなは元気に遊びに出るが、
最後まで完食をめざす子は
まだ教室に残ってがんばる。
最後の給食の片付けと配膳車の返却は、
そんな、最後までがんばる子たちが
責任をもって行う。
とは言え、
まだまだ目が離せない。
ゴミの仕分けや、
箸の整頓、
台ふきなど、
見届けることは多い。
先日も、そうした「がんばるマン」たちと
最後の片付けをしていた。
手分けをして、
食器の整頓、配膳車の返却、台ふきなどに取り組んでいた。
そうして、最後に残った2人に
ご飯ケース(2箱)を1階給食室まで運ぶ仕事が回ってきた。
持っていくご飯ケース(箱)を決めるべく、
その二人にじゃんけんをうながそうとしたその時、
「軽い方を持っていって。ぼく、重い方を持っていくから」
との声。
ご飯ケース(箱)が運ばれてすっきりした教室には、
どこかあたたかな空気が流れていた。
給食の片付けは、
まだまだ目が離せないことが多いが、
こういう場面にも出会えるから
やっぱり最後まで目が離せない。
連絡
宿題 :算数ドリル(片側1ページだけ)
算数もんだいNo.5
(工場見学のワークシートまだの人)
持ち物 :
お知らせ:学習参観、地域別保護者会 他
下校方法のご確認を。
(月)に習字道具(注文された方)を配布します。
そのままでも持ち帰ることができますが、
大きめの袋があると便利だと思います。
*帰宅後は、ふで、すずり、したじきなどの一つ一つに記名を。
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