給食時間中のこんなひとこと。
「先生、なんか、もうくせになってきた。」
最近の2の1では、
給食の食べ残しを減らそうと
クラス全員でがんばっているところ。
多少時間がかかっても、
昼休み時間に入っていても、
涙を流しても(?)、
なんとか最後まで食べきってから片付ける、
ということを約1週間続けてきた。
もちろん、
別に好き嫌いという理由で残す場合ばかりではない。
もとより、食べる量は一人一人に差がある。
始めに、自分が食べられる量を決め、
決めた分は、最後までがんばるのである。
(多いなと思う子は、減らす。
(まだ食べられると思う子は、増やす。)
期間限定で行った取り組みであるが、
みんな、がんばっていた。
涙ぐましい努力の姿もあった。
親心としては、
「このくらいでよしとしてあげたい」
と思うこともあった。
そんな折、
ある子のこんなひとことが
くじけかけた担任の心に勇気をくれた。
「先生、なんか、もうくせになってきた。」
「え?」
「最後まで食べきるのが、くせになったみたい。」
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今日の算数の時間に、
大発見があった。
今、算数では、分数の学習をしている。
詳しくは小3以降で本格的に学習するのだが、
小2でも、その一部を簡単に扱うようになった。
その大発見はおおよそ次のように生まれてきた。
T:では、まず、1/2をおさらいしましょう。
この長方形の1/2を作ることができますか?
子:できる〜!
はい!縦に線を引いて、ここが1/2です。
はい!横に線を引いて、ここも1/2だと思います。
はい!「直角三角形法」で、斜めに線をひいても、ここが1/2になります。
T:そうでしたね。いろいろな方法で1/2を作ることができましたね。
T:それなら、この円の1/2を作ることはできるかな?
子:できる〜!
はい!中心の点のところを通る線で、横に半分にする!
はい!中心の点のところを通る線で、縦に半分にする!
そうだよ、無限にできるんだよ!斜めにしても半分は半分だから!
ああ、そうか!
と、ここまでが、
担任も想定していた授業の流れだった。
子どもたちは、既習事項を生かしながら、
円の1/2の作り方についても考えを巡らせていった。
その時、
ある子が勢いよく手を挙げた。
「先生!大発見かも!。。。今、気づいたんだけど。。。」
その声に、みんなの注目が集まった。
「あのね、さっきの長方形も、中心さえ通れば1/2になるかもしれない。」
「???」
「えっと、円で言う中心って、長方形にもあるでしょ。ほら、ここが中心。
ここを通る線なら、こうしても1/2になるんじゃないかなあって思うんだけど。」
ーーーーーーー/ーー
I / l
I / l
I × l
I / l
l / l
ーー/ーーーーーーー
「本当だ。」
「先生、上と下の線の長さを図ってみて!」
「ああ、同じだ!」
「そうか、ひっくり返せば、形が重なるもんね」
「だとしたら、正方形もそうなんじゃない?」
「先生、これはすごい発見です!」
「う〜ん、確かに。これは子どもノーベル賞受賞かも」
子どもたちがさかんに「長方形の中心」と言っていたのは、
これから学習する点対称の「対象の中心」ということだろう。
まさしく2の1の子どもたちは、
分数の学習をしながら、
線対称、点対称の学習をしていたことになる。
「ひっくりかえせば重なる」とか
「上の短い辺」と「下の短い辺」の長さが同じになる、
などという発言の傾向も、
線対称、点対称の学習をしているときのそれとそっくりである。
子どもの思考は、
こうつながっていくのかと感心した。
ところで、
この線対称、点対称の学習は
今は小6の学習である。
ちょっと前までは、なんと、
中学生の学習だったものだ。
こんな高度な?学習を
子どもたちは自らの力で引っ張り込んできたのである。
冒頭で、
小2で分数の「一部を」「簡単に」扱うようになった、
と書いてしまったが、
それはおそらく間違えで、
「一部」だけを
「簡単に」扱う、
ということは、
もしかしたら不可能なことなのかもしれない。
真剣に学ぼうと思っている子どもたちにとって、
とことんわかろう、とことん追究しようとしたならば、
それは、
全てがつながってくるものなのかもしれない。
「一部」だけを
「簡単に」扱う、
という大人の配慮は、
子どもにとっては失礼なことだと思い知らされた。… 続きを読む...
このところ、No.? という話が続いているが、
今回もそんな話。
ものごと、何でもNo.1がよいわけではない。
例えば、最近、
算数の時間が始まると
こんな声がよく聞こえてくる。
「あ、もうノートがあと1ページになってる。」
「ぼくのノートはもうNo.3だよ。」
「わたしは、昨日からNo.4になったよ。」
「明日、お母さんにNo.4のノートを買ってもらうことになってるよ」
2年生になって半年。
これまで算数の時間には
みんなはノートをきれいにまとめてきた。
その小さな歩みが積み重なって、
その厚みは、
半年で3冊分から4冊分にもなっていたのだ。
中には、No.5のノートに突入した子もいる。
ものごと、何でもNo.1がよいわけではない、という話。
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今日の算数の時間。
直角を作ったり、
直角を探したりする活動を中心に行う。
まず、直角がどこにもない
へんてこな形の紙を2回折り曲げて
直角を作ることに成功したみんな。
次は、その直角を定規として手に持ち、
身の回りから直角をみつける
「直角遠足」
に出かけることにした。
範囲は、1階〜3階までの校舎内とすること。
時間は、約8分間で教室に戻ること。
目標は、一人10個見つけること。
記録は、ノートに表にして書くこと。
担任も、みんなの後を追って校舎内に出かけると、
どこの階でも、
真剣にメモをとっているみんなの姿に出会えた。
この「直角遠足」。
とっても近くて、
とっても短い遠足だったが、
とっても楽しくて発見の多い遠足だった。”… 続きを読む...
漢字大会、計算大会が終わった。
テストを配った教室では、
笑顔と歓声と悔し涙が交錯した。
点数だけを見ると、
どの子もかなり高得点だった。
合格賞状も全員の手に行き渡った。
にもかかわらず、
悔し涙があちこちにあった。
涙を流さないまでも
残念だという声はさらに多かった。
みんなの目指すところは、
かなり高いところにあったということだろう。
少なくとも、
他者と比較してどちらが何点よかった、
などという低質なものではなかったことは確かだ。
大会の本質は、
単に一枚のプリントを行うことではない。
そのしめくくりになるかどうかはわからないが、
一人一人が100点になるまで
再テストを繰り返し
一応の一区切りとできたことを
みんなとともに喜び合いたい。… 続きを読む...