先日、本校関係者限定で配布したこのちらし。

中身はこう。
南極での観測・実験にあなたのアイデアを
南極授業ミニ実験 大募集
「南極は地球の過去と未来をのぞく窓」と言われます。
南極・昭和基地では、今現在も約30名の隊員が
越冬しながら研究を続けています。
日々の地道な記録の積み重ねが、
地球のなぞを解明するカギとなるのだそうです。
さて、この冬(南極では夏)、
南極でミニ実験をしたいと思います。
みなさんのアイデアあふれる実験計画を
募集しますので、どしどし応募してください。
【応募方法】
1 期間 平成24年9月18日(火)〜平成24年10月15日(月)
2 方法 おおよそ本紙裏面のように記入し、本校まで届けてください。
□直接手渡し □E-mail □FAX □郵送
〒930-8556
富山市五艘1300 富山大学人間発達科学部附属小学校
南極授業アイデア募集係
FAX 076-445-2802
E-mail jare54sawa@yahoo.co.jp… 続きを読む...
このサイトは、
数日後に別タイトルとなる予定。
今回はその予告編。
唐突だが、
日本郵便銀座支店昭和基地内分室
というのをご存じだろうか。
端的に言うならば
南極昭和基地内にある”郵便局”だ。
今回、特別に、
いつもとはちょっと違ったルートで
はがきを配達していただけることになった。
そのはがきは、まず、
日本から「しらせ」という観測船で出発し、
赤道をこえて、
南極大陸に向かう。
そして、
昭和基地内で消印がおされた後、
再び、「しらせ」に乗って日本をめざし、
入港後に日本各地に配達される。
この間、およそ5ヶ月。
南極を往復する「しらせ」の航行距離は
およそ3万7000㎞というから、
ほぼ地球一周(4万㎞)。
50円切手1枚で
地球を一周するくらいの距離を、
約5ヶ月かけて旅をする1枚のはがき。
そのはがきは、
一体どんな風景を見てくるのだろうか。
なんともロマンチックである。
今回は本校関係者一人1枚のみの限定イベントで申し訳ないが、
今月11日までに管理者に手渡してもらえると
「しらせ」に乗せていってもらえることになっている。
配達は、来年4月以降になる。
宛先は、ひとつ進級した自分宛でもよいし、
家族や離れて暮らすおじいちゃん、おばあちゃん宛でもよい。
くれぐれも50円切手と宛先の記入をお忘れなく。… 続きを読む...
3年 社会 お店ではたらく人
今日は、この単元の学習の
まとめのような1時間。
これまで、
スーパーを見学したり、
インタビューをしたり、
そこで撮った写真や動画をもとにしたりして、
様々な疑問を解決してきた。
その最後の時間は、
「なぜスーパーにリサイクルボックスがあるのか、
商品とは関係ないのに。。。」
ということについて考える1時間となった。
まず、お客さんの観点から意見が出てきた。
「捨てるのに便利だから。」
「買い物ついでに捨てることができるから。」
次に、お店の観点からの意見が続いた。
「売ったのはお店だから、回収するのもお店の役割だから。」
「人に喜んでもらえるのはお店としてもうれしいから。」
そして、ここから様相が一変していく。
「町内の人はきっと喜んでいるはずだよ。」
「リサイクルを考えているスーパーのことを、みんなはきっとすごいと思うよ。」
「そうだよ、環境に優しいスーパーってすごいよ。」
「うん、地球の環境を考えているからね。」
最初は、便利なスーパー。。。。だったのが、
最後には、地球の環境を守るスーパー。。。。になっていた。
子どもたちが自らの「スーパーマーケット」の概念を塗り替え
思考を深めていった1時間だった。
授業の終わりに、
文字でいっぱいになった板書を見たときの
子どもたちの会話。
「あ〜あ、先生、今日も最後まで終わらなかったね」
「先生のせいじゃないよ、みんなの意見がいっぱい出たからだよ」
「だって、そう思ったんだもん」… 続きを読む...
2年 生活科 さつまいもほり
この夏、
「2の2えがおやさいのうえん」では
多くの実りがあり、
多くの失敗があった。
トマト、メロン、キュウリ、ニンジン、
トウモロコシ、ピーマン、ナス、オクラ、
スイカさんたちに
いっぱい学ばせてもらった。
この日は、
その、農園での最後の収穫となる
さつまいもほりが行われた。
さつまいもに割り当てられた畑は
畳2畳ほどの小さなスペースだったが
中からは800gをこえる大物をはじめ、
たくさんの実りを収穫することができた。
ありがたいことだ。
収穫したばかりのさつまいもは、
赤く光っていることを
私は、いつの頃に知っただろうか。
今年も、
土の中から真っ赤な輝きが
地上に向けて放たれていた。… 続きを読む...
タブレット端末を使った授業のその後。
あれからほぼ毎日、
手をかえ、
品を変え、
失敗を繰り返している。
いつか、
よりよい授業作りのために
真にタブレット端末が活躍するよう
そのヒントを手探りしている。
沸騰実験の様子を
動画で録画しておき、
そのときの新鮮な発見やつぶやきを
後日、結果を話し合う場で再登場させる試み。
単調になりがちな
各班の結果の発表が、
臨場感たっぷりの場になった。
沸騰するまでの過程で、
「小さな泡が出てきた」
「上の方に水滴がついてきた」
「大きな泡がいくつも出てきた」などという気づきがあったが
その変化の過程を
互いに共有しやすくなった。
ただし、
「小さな泡」「上の方の水滴」「大きな泡」
というつぶやきに立ち止まれなければ、
あるいは、
それら宝石のようなつぶやきを生かせなければ、
タブレット端末の映像があっても
何の役目も果たすことができない。
受粉の学習の事前に、
花に集まる虫たちを録画しておき、
後で
受粉のしくみにせまる局面で再生する試み。
ぎざぎざした花粉が、
虫たちによって運ばれるということは、
イメージにたよりがちだった場面だったが、
実際に花に集まる虫たちの様子と重ねることで、
花と虫たちの意外な関係を知ることにつながった。
「えっと、あれはたしか、オナモミだっけ」という発言があると、
すぐにweb上にあるオナモミの映像を取り上げることで、
「あ〜、たしかにオナモミと花粉はにているね」となった。
ただし、
「オナモミだっけ」
というつぶやきの意味するところを迷わず取り上げなければ、
あるいは、
生活体験を想起して目の前の事象を意味づけるという行為の素晴らしさを感じなければ、
タブレット端末の機能が優秀でも
何の役目も果たすことができない。
タブレット端末という最先端のものを授業で使おうとすればするほど、
子どもの発言の輝きをできる限り聞き逃さないという
授業者として極めてベーシックな姿勢を
もっとしっかりと身につけなければならないと感じてしまう。… 続きを読む...
約10年前、
在外教育施設に3年間赴任した。
日本は、
様々な産業で輸出大国と言われていたが、
教育もまた、
日本の貴重な輸出「品」だと実感した。
輸出を促進するには、
大きく2種類ある。
1つは、
全ての工程を機械化して大量生産することによる
コストの低さ。
もう1つは、
他国から頼りにされる
そこにしかない技術の高さ。
教育の技術は、
均一な品質のものを
大量生産するような技術とは違う。
そこに必要なものだけを
その場に合わせて
芸術的に仕上げてしまうような技術に近い。
あれから10年がたち、
教育は、
日本の貴重な輸出「品」として
今もしっかりと守られているのだろうか。
「PISA」などの結果だけを大量生産していないだろうか。
「言語活動」を充実させるような流行の場だけを大量生産していないだろうか。
「指導技術のハウツー」だけを身につけた教員を大量生産しようとしてはいないだろうか。
そんなことでは、
他国から頼りにされてきた
そこにしかない技術の高さに
磨きがかからなくなってしまう。… 続きを読む...
3年社会科「スーパーマーケットで働く人」
今日の授業の入り口には、
スーパーマーケットの仕事を
勢いよく語る子どもがいた。
今日の授業の出口は、
スーパーマーケットの見えない仕事が
気になってきた子どもがいた。
では、その過程の45分間には一体何があったか。
まず、近所のスーパーの品物たちの写真があった。
品物は整然と並べられ、値札はわかりやく貼られていた。
また、店内の動画もあった。
遠くに見える様々なコーナーや、片隅で働く人の姿も映っていた。
その資料や事実から、子どもたちは、
減ってきた品物を補充する仕事や、タイムサービスをしたりする工夫などを想像した。
(と、ここまでが、授業の入り口)
次に、そんな仕事をする店員さんは
きっと30人、いや、50人いると、言い出した。
しかし、さっきの映像には、
店員さんらしき人は2〜3人しか映っていない。
そこから、子どもたちは考えた。
残りの大半の人はスーパーの裏側にいるんだよ。
そうだよ。
(と、ここが授業のターニングポイント)
T:スーパーの裏側にいる人は
本当に、スーパーで働く人と言えるの?
(と、これが中心発問)
言えるよ、だって、たくさんの荷物を運んでいるんだから。
それに、できたての料理を作っているんだから。
それに、掃除をすることもあるよ。
それに、レジをうったりもしなくちゃね。
そうだよ、いろいろなことをしたり。。。。。
ん?いろいろなことって、どんなことだろう?
調理場って、給食室より広いのかな?狭いのかな?
一日に、何時頃が一番お客さんが多いのかな?朝かな?昼かな?
(と、ここがわかっていそうで言えないことに自ら気付いていく山場。)
こうして、スーパー見学に向けた意識付けの1時間が終わる。
今日の授業の入り口は、
スーパーマーケットの仕事を勢いよく語る子どもで、
今日の授業の出口は、
スーパーマーケットの見えない仕事が気になり始める子ども。
その45分間には一体何があったか。
そこには
「授業」があった、
としか言いようがない。… 続きを読む...
今日は、
タブレット型端末を使って
社会科と理科の授業をしてみた。
理屈や意味づけはおいといて、
具体的にしたことは、
日本地図をタップして映し出したり、
気になる県をピンチして拡大したり、
その隣の県へとフリックして移動したり、
友達のノートを写真で写しその場で提示したり、
プリントを切ったりはったりする指示の模範を動画で示したり、
上手に貼れた子の様子を映したり、
台風の動画を見たり、
ゆっくり動かしたり速く動かしたり、
アメダスの記録を見たり、
実際にアメダスが無数に設置されている地図を確認したり、
気象衛星の雲とアメダスの色とが重なることを知ったり、
気象衛星ひまわりの機体映像を検索したり。。。。。
今、思うことは、
授業でタブレット端末を使うことは誰にでもできるけれど、
タブレット端末で授業をすることは誰にでもできないということ。
まだまだ修行が足りない。… 続きを読む...