予告編

このサイトは、
数日後に別タイトルとなる予定。
今回はその予告編。

唐突だが、
日本郵便銀座支店昭和基地内分室
というのをご存じだろうか。
端的に言うならば
南極昭和基地内にある”郵便局”だ。

今回、特別に、
いつもとはちょっと違ったルートで
はがきを配達していただけることになった。

そのはがきは、まず、
日本から「しらせ」という観測船で出発し、
赤道をこえて、
南極大陸に向かう。
そして、
昭和基地内で消印がおされた後、
再び、「しらせ」に乗って日本をめざし、
入港後に日本各地に配達される。

この間、およそ5ヶ月。
南極を往復する「しらせ」の航行距離は
およそ3万7000㎞というから、
ほぼ地球一周(4万㎞)。

50円切手1枚で
地球を一周するくらいの距離を、
約5ヶ月かけて旅をする1枚のはがき。
そのはがきは、
一体どんな風景を見てくるのだろうか。
なんともロマンチックである。

今回は本校関係者一人1枚のみの限定イベントで申し訳ないが、
今月11日までに管理者に手渡してもらえると
「しらせ」に乗せていってもらえることになっている。
配達は、来年4月以降になる。
宛先は、ひとつ進級した自分宛でもよいし、
家族や離れて暮らすおじいちゃん、おばあちゃん宛でもよい。
くれぐれも50円切手と宛先の記入をお忘れなく。…
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スーパーは地球の未来を考える

3年 社会 お店ではたらく人

今日は、この単元の学習の
まとめのような1時間。

これまで、
スーパーを見学したり、
インタビューをしたり、
そこで撮った写真や動画をもとにしたりして、
様々な疑問を解決してきた。

その最後の時間は、
「なぜスーパーにリサイクルボックスがあるのか、
 商品とは関係ないのに。。。」
ということについて考える1時間となった。

まず、お客さんの観点から意見が出てきた。
「捨てるのに便利だから。」
「買い物ついでに捨てることができるから。」

次に、お店の観点からの意見が続いた。
「売ったのはお店だから、回収するのもお店の役割だから。」
「人に喜んでもらえるのはお店としてもうれしいから。」

そして、ここから様相が一変していく。

「町内の人はきっと喜んでいるはずだよ。」
「リサイクルを考えているスーパーのことを、みんなはきっとすごいと思うよ。」
「そうだよ、環境に優しいスーパーってすごいよ。」
「うん、地球の環境を考えているからね。」

最初は、便利なスーパー。。。。だったのが、
最後には、地球の環境を守るスーパー。。。。になっていた。
子どもたちが自らの「スーパーマーケット」の概念を塗り替え
思考を深めていった1時間だった。

授業の終わりに、
文字でいっぱいになった板書を見たときの
子どもたちの会話。

「あ〜あ、先生、今日も最後まで終わらなかったね」
「先生のせいじゃないよ、みんなの意見がいっぱい出たからだよ」
「だって、そう思ったんだもん」…
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タブレット端末その後

タブレット端末を使った授業のその後。

あれからほぼ毎日、
手をかえ、
品を変え、
失敗を繰り返している。
いつか、
よりよい授業作りのために
真にタブレット端末が活躍するよう
そのヒントを手探りしている。

沸騰実験の様子を
動画で録画しておき、
そのときの新鮮な発見やつぶやきを
後日、結果を話し合う場で再登場させる試み。
単調になりがちな
各班の結果の発表が、
臨場感たっぷりの場になった。
沸騰するまでの過程で、
「小さな泡が出てきた」
「上の方に水滴がついてきた」
「大きな泡がいくつも出てきた」などという気づきがあったが
その変化の過程を
互いに共有しやすくなった。

ただし、
「小さな泡」「上の方の水滴」「大きな泡」
というつぶやきに立ち止まれなければ、
あるいは、
それら宝石のようなつぶやきを生かせなければ、
タブレット端末の映像があっても
何の役目も果たすことができない。

受粉の学習の事前に、
花に集まる虫たちを録画しておき、
後で
受粉のしくみにせまる局面で再生する試み。
ぎざぎざした花粉が、
虫たちによって運ばれるということは、
イメージにたよりがちだった場面だったが、
実際に花に集まる虫たちの様子と重ねることで、
花と虫たちの意外な関係を知ることにつながった。
「えっと、あれはたしか、オナモミだっけ」という発言があると、
すぐにweb上にあるオナモミの映像を取り上げることで、
「あ〜、たしかにオナモミと花粉はにているね」となった。

ただし、
「オナモミだっけ」
というつぶやきの意味するところを迷わず取り上げなければ、
あるいは、
生活体験を想起して目の前の事象を意味づけるという行為の素晴らしさを感じなければ、
タブレット端末の機能が優秀でも
何の役目も果たすことができない。

タブレット端末という最先端のものを授業で使おうとすればするほど、
子どもの発言の輝きをできる限り聞き逃さないという
授業者として極めてベーシックな姿勢を
もっとしっかりと身につけなければならないと感じてしまう。…
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見えない仕事

3年社会科「スーパーマーケットで働く人」

今日の授業の入り口には、
スーパーマーケットの仕事を
勢いよく語る子どもがいた。

今日の授業の出口は、
スーパーマーケットの見えない仕事が
気になってきた子どもがいた。

では、その過程の45分間には一体何があったか。

まず、近所のスーパーの品物たちの写真があった。
品物は整然と並べられ、値札はわかりやく貼られていた。
また、店内の動画もあった。
遠くに見える様々なコーナーや、片隅で働く人の姿も映っていた。
その資料や事実から、子どもたちは、
減ってきた品物を補充する仕事や、タイムサービスをしたりする工夫などを想像した。
(と、ここまでが、授業の入り口)

次に、そんな仕事をする店員さんは
きっと30人、いや、50人いると、言い出した。
しかし、さっきの映像には、
店員さんらしき人は2〜3人しか映っていない。
そこから、子どもたちは考えた。
残りの大半の人はスーパーの裏側にいるんだよ。
そうだよ。
(と、ここが授業のターニングポイント)

T:スーパーの裏側にいる人は
  本当に、スーパーで働く人と言えるの?
(と、これが中心発問)

言えるよ、だって、たくさんの荷物を運んでいるんだから。
それに、できたての料理を作っているんだから。
それに、掃除をすることもあるよ。
それに、レジをうったりもしなくちゃね。
そうだよ、いろいろなことをしたり。。。。。
ん?いろいろなことって、どんなことだろう?
調理場って、給食室より広いのかな?狭いのかな?
一日に、何時頃が一番お客さんが多いのかな?朝かな?昼かな?
(と、ここがわかっていそうで言えないことに自ら気付いていく山場。)

こうして、スーパー見学に向けた意識付けの1時間が終わる。

今日の授業の入り口は、
スーパーマーケットの仕事を勢いよく語る子どもで、
今日の授業の出口は、
スーパーマーケットの見えない仕事が気になり始める子ども。

その45分間には一体何があったか。
そこには
「授業」があった、
としか言いようがない。…
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