しらせは、南緯40度付近を通過した模様。
今日の天気は曇り・晴れ。気温は12℃くらい。(正確な情報ではない。)
今日から海洋観測が実施される。
ヘルメット、ライフジャケット、安全帯等の着用と
作業開始時と終了時の人員点呼は厳しく行われる。
私の担当は、海中に投入したセンサーの支持。
センサーは船内のパソコンとつながっていて、
随時直接データを回収するしくみ。
その他、各深度から採水したものを容器に入れ替えたり、
プランクトンネットの中の微生物たちを回収したりした。
採取したびんの中をのぞくと、
そこには、透き通った体をした妖精たちが
あちこち泳いでいるのが見えた。
大海原の中の小さな住人たちとここで出会えたことはまるで奇跡。
ここまで約2時間の作業。
機材は真水で洗浄し、明日からの測定に備えておく。
夜、採取されたプランクトンの顕微鏡写真が
食堂(観測隊公室)に掲示された。“… 続きを読む...
明日、しらせの待つオーストラリアへ向かう。
新しい環境で回線がつながるまで
この「南極兄弟」は
しばらく、とぎれるかもしれないし、
すぐに、つながるかもしれない。
その前に、このページを
「南極兄弟」とネーミングした
本当の理由について書き留めておく。
「〜兄弟」で思い浮かぶのは、
「ライト兄弟」だろうか。
初めて飛行機を作って空を飛んだ兄弟。
絶対に無理だといわれながら、
何度も失敗を重ねながら、
自分たちの技術を磨いて
ついに空を飛んだ。
また、今の子供たちなら、
まず思い浮かぶのは、そう、
「宇○。○兄弟」だろうか。
小さい頃に兄弟でみたUFO。
夢中に追いかけた宇宙へのあこがれ。
大人に成長した二人は、
同じ夢をもつ多くの仲間と出会いながら
さらに成長していく。
こんな「兄弟」たちの姿をみていると、
もしかすると本当は「兄弟」ではないのかもしれない、
と思ったりもする。
たとえ「兄弟」でなくても、いつまでも同じ夢を追いかけ、
たとえどんな困難があっても、たえず互いを認め助け合い、
たとえ世界中のどこにいても、心は一つでいられる人たちのことを、
「兄弟」と呼んだのではないかと。
そう思ったとき、
南極も、世界中の子どもたちを
まるで「兄弟」のようにするんだなあ。。。と思った。
みんながこんな兄弟のようならば、
きっと世界は平和でいられるはず。
そんな思いを込めてネーミングしたのが
「南極兄弟」である。
明日から、
地球上で唯一どこの国にも属さない場所へ向かう。“… 続きを読む...
全7種類ある立体カプセルの中に
観測用無人航空機がある。
それについてのこんなこぼれ話。
ある会合の際に、
お隣同士となった隊員さんと
この立体カプセルの話になった。
偶然、その隊員さんもこのカプセルを買っていたのだ。
大の大人がそろってガチャガチャとは。。。
とも思ったが、そこからがもっと面白かった。
「どうも、あの部分がおかしいんですよね。
向きが反対なのではないかと思うのだけれど
その向きでないと取り付けられないんですよねえ。」
あの部分というのは、
前輪に当たるスキー板の付け根の部分。
クエスチョンマークのように )のように曲がっているけれど
本当は、反対向き( なのだそうだ。
私はそんなことを一切気にもせずに組み立てていた。
それなのに、なぜその隊員さんはそのことに気付いたのか。
実は何を隠そう、その隊員さんは
その航空機を手がけておられる中心人物のお一人なのである。
この話には信憑性がある。
ただ、
だからといってこの模型に何の不満もない。
むしろ、
かわいらしく思えて愛着が湧いてくるというもの。”… 続きを読む...